君の瞳の中の私は
 2013.02.12 Tue



あの事を認めてしまうのが怖かった

昔から分かってた ずっと言われ続けてた
それでも尚、認めたくなんかなかった

ずっと目を背け続けたかった
ずっと逃げ続けたかった

常に背後に居ると分かってても
必死にもがいて逃げたかった


そうすればいつか救われるんじゃないか
そうすればいつか抜け出せるんじゃないか

そんな淡い 叶うはずもない願いさえも
心のなかで唱え続けていた


この事を認めてしまうと
私が保たれずに壊れるんじゃないか
とか、そんなあり得ないことまで考えた

そこまでしないと
本当に自分が自分じゃなくなる気がして

どうしようもなく悲しくて辛くて
今まで我慢して 耐えて 創ってきた物を
自分自身で壊してしまう気がして

今までどうしようもなく過ごしてきた
逃げてきた 目を背けてきた

それじゃダメだと分かっていても
背けずにはいられなかった


全てを昔の自分のせいにしとけばいい
だけど結局は自分に自分の責任を
押し付けて気づかないふりをしてるだけで
何も解決できないし
むしろ押し付けることによって
事実をよりいっそ自覚してしまった

どうしようもできない
もう解決策は出てこない
責任転換もできない
もうどうすることもできない

それでも私は
私から目を背け続けるのか

自分を認めるのが怖いのか
自分を見つめるのが恐ろしいのか

自分でもどうしていいのか分からない
自分の筈なのに他人のように
何も分からないような事がある

こんな私にどうしろって言うんだよ。


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