らぶれたこねた*黄色い熊、見つかる
2015.03.31 Tue 00:48
「…………あ」
「…………あ」
「……………」
「……………」
「……人の部屋で何やってんだ?」
「え、ええとそのあの」
「後ろに隠したのは何だ」
「 」
「見せろ」
「うあああああごめん悪いことは言わないから見なかったことにしてえええ!」
「できるわけねーだろ。いいから出せ」
「あっ」
「 」
「だから言ったのに……」
「……………」
「ごめん、押し入れが開いてたから……エロ本とかあったら面白いなと思って出来心で……」
「(エロ本の方がなんぼかましだった)」
「で、でもほら、大切にしてくれて嬉しいよ!ていうかこのケースめっちゃ高そう、五月人形とか入ってそう。防虫剤と乾燥剤仕込まれてるし。わざわざケースにぴったりの棚とか作ってあるs」
「(しにたい)」
押し入れの中に神棚よろしくケース置き場が。
その中に黄色い熊のぬいぐるみと小さいリュックと小さい帽子が後生大事に飾ってあった、しかもちゃんと手入れをしているもよう。
例の二年間にはケースごと抱えて寝てたこともあるとか、今でも時々取り出して思い出を反芻してるという事実込みで恥ずかしくて死にたいじょたさん。
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