近土語り ※恋愛要素ありver、苦手な方はご注意ください
2016.03.16 Wed 15:18
近藤さんのいいところの一つに、誰に対しても心を開き受け入れようとする懐の深さがあると思います。
それを羨ましいとは思わないけど、かつて一匹狼だった土方さんには到底真似できないことをあっけらかんとやってのける近藤さんとの出会いが土方さんの衝撃であってほしいです。ある種の人懐っこさを持つ近藤さんがS極で、真逆の自分はN極で、だから惹かれ合うんだろうな、とぼーっとたばこを吸いながら物思いに耽る土方さんの横顔はさぞアダルティでしょう。
土方さんの近藤さんへの想いは恋愛でも友情でも尊敬でもいいんですが、なんせ土→近が好みです。
仮に恋愛だとすると、土方さんには、純真無垢な近藤さんとどちらかといえば計算高い自分との間に勝手に壁を作って勝手に落ち込んでてほしいです。自分なんかが踏み込んでいい人じゃないんだと思い込んで結局想いを伝えられず、元からあまり積極的にアピールする方ではないのにそこに拍車をかけたヘタレぶりを発揮してくれたら個人的に捗ります。
もちろん近藤さんは、隊士は皆五分の仲間と言いつつやっぱり土方さんや沖田なんかは特別で、絶対的な信頼を寄せています。
土方さんももちろんそのことに気付いていて、そういう意味では近藤さんは土方さんにとって、掴みどころがないというか、手は届くんだけど抱き締めはできない存在なんだと思います。
それかもう少し精神的に弱い土方さんになってもらえるなら、もっと変わった展開になってくると思います。
近藤さんが好きで好きでたまらないけど、隊のことや近藤さんの世間体などを考えると、この想いは告げてはいけないと判断する土方さん。
あくまで仲間としてこの人をずっと支えて行こうと決めて、想いを押し殺そうと必死になるけど、やっぱりどこかで自分の気持ちに気付いてくれたなら、とか考えちゃう。
そういう矛盾を抱える不甲斐ない自分自身にもんもんイライラするんだと思います。
もちろん土方さんは嘘をついたり気持ちを隠したりするのが壊滅的に下手なので(そう勝手に思っています)、沖田や山崎あたりには全てバレていて、気付いてないのは近藤さんだけだという状況です。
最近の土方さんの付き合いの悪さにショックを受けて、「俺トシに嫌われてるんじゃないか」とか総悟に相談しちゃうタイプ。相談されてる沖田はほんとにどうでもいいと思ってる。
土方さんにとってはその鈍感さが有難くもあり、憎くもあります。
最終的には近藤さんが「トシ、俺何かお前の気に障ることしたかな」と心底申し訳なさそうに聞いてきたのに対して、耐え切れなくなった土方さんが断腸の思いで告白するんだと思います。
全てを話し終えた途端土方さんは後悔の念に襲われ、つい「悪ィ、忘れてくれ」などと言ってしまうんですが、忘れられる訳ない、と怒鳴る近藤さん。
「悪かったなぁ、トシ…今まで気付いてやれなくて」
この辺りで近藤さんが土方さんの肩にオンザハンドして、土方さんはもうドッキドキです。
ときめいたとかそういうんじゃなくて、単純に近藤さんに触れられてびっくりしたドキドキです。イラストで言うと、一滴汗かいた状態で台詞は「!」。
流れ的には両想いエンドもありですが、あくまで土→近が好みなので、近藤さんには断ってもらいます。
「…トシよ、俺はお前を誰よりも信頼している。もちろん、これからもだ。これからもずっと、お前は俺の大事な戦友だよ」
このやんわりとした言い方が余計土方さんを傷付けてしまうという結果です。
近藤さんはいい意味でも悪い意味でも無垢で、言ってることはもちろん全部本心です。
でも振られてる立場の土方さんから言えば、それならそんな簡単に「誰よりも」とか、「大事な」とか、そういう言葉を使わないでほしい。
心にもないことなら聞き流せるのに、それが本心だから辛い。
そんな、近藤さんのいいところがいっぱい詰まったようなセリフで振られても、惚れ直しこそすれど諦めなんてつきません。
「アンタは何も分かってねェ!」と捨て台詞を吐いてその場を去ってしまう土方さん。
そのまま喧嘩別れでバッドエンド。
…というのは書いててあまりに悲しくなったので、ここは土方さんが開き直って、あまりに鈍感な近藤さんに逆ギレしてくれれば明るい土→近になると思いました。
「てめェは今まで俺を何だと思って隣に置いてたんだ!?ああ゛!?」
「え!?イヤ何ってなか「え?なになんて?聞こえなかったもう一回」
「イヤだから、仲間…」
「だから聞こえねェっつってんだろ。もう一回」
「あ、あのだから、な、なか…」
「あ?なか…あんだって?もっとハッキリ言ってみろ」
「すいませんもう勘弁してください」
ちなみに土方さんの手には刀、近藤さんは半泣きです。
もちろん土方さんは「旦那のつもりで隣に置いてる」と近藤さんに言わせようとしているだけで、悪気はあります。悪気はありませんと書こうとしたけど無理だった。しっかり脅してた。悪気の塊だった。
ようするに、近藤さんがガツガツ行くのではなく、むしろ土方さんが暴走する感じが非常に好みだという話です。
続きます。
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