わたし×私嫌悪
嫌い
わたしは
私のことが
嫌い
どこが嫌いと聞かれても
それはわたしにもわからない
わからないから
私を壊して
崩壊させて
ひとりになろうとする
それがわたし
私は
弱虫で泣き虫で
わたしにずっと引っ付いてる
わたしは
私だから
同じ痛みを感じる
心情の傷
外部の傷
同じ思考ももつ
すべて同じように感じる
だけど
二人もいらない
『わたし』はひとりで十分
痛みを感じるのも
考えることも
ひとりで十分
なのに
弱い私を傷つけても
私は出て行ってくれない
何度も何度も
壊したのに
私は拒んだ
あるとき
わたしは気づいた
私はもう
死んでいた
そうしてわたしは
ひとりで歩んで行くことに
なってしまった
身体に残った傷はまだ疼く
空は
青くて
澄み切っていた
あとがき
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