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44
君がいないと 色んなことが
色んな風に嫌いになって
「恋と病熱」
ハチ
43
一人の女の子が
女の子であるその悲しみのすべてを、
本当にそのすべてを
語り尽くしてしまったのなら、
きっとこの世界は
その重さに耐え切れずに
崩壊してしまうだろう
by 詠み人知らず
42
きみだけを見守ってきた
しげりの蔭 風の間から
きみの声聞き きみの笑みを見
きみは幸せにおなり
だれにうしろ指をさされることも
恐れられることもなく
だれよりも幸せにおなり
陽だまり 花の香
笑い 夢こそ
きみにはなによりふさわしい
「ポーの一族」
萩尾望都
41
二時間だけのバカンス
渚の手前でランデブー
足りないくらいでいいんです
楽しみは少しづつ
「二時間だけのバカンス」
宇多田ヒカル
40
南吉よ
おそい春だったなあ
けれど おれは
これでせいいっぱいだったんだよ
花咲ける日の南吉へ
聖歌
「ごんぎつね」作者の亡き新美南吉へ綴った
巽聖歌の走り書き
39
忘れないでいよう、
とあなたが言いました。
何を、と聞きました。
今のことを。
今までのことを。
これからのことを。
あなたは言いました。
忘れないのはむずかしいけれど、
忘れないようにしようと
わたしも思いました。
「おめでとう」
川上弘美
38
あたしは君のメロディーや
その哲学や言葉、全てを守り通します。
君が其処に生きてるという真実だけで
幸福なのです。
「幸福論」
椎名林檎
37
「夜空はいつでも最高密度の青色だ」
最果タヒ
36
あなたは愛される
愛されることから逃れられない
たとえあなたが
すべての人を憎むとしても
たとえあなたが
人生を憎むとしても
あなたは降りしきる雨に愛される
微風に揺れる野花に
えたいの知れぬ恐ろしい夢に
柱のかげのあなたの知らない誰かに愛される
谷川俊太郎
35
どんなつらい朝も
どんなむごい夜も
いつかは終る
人生はいつか終るが
海だけは終らないのだ
かなしくなったときは
海を見にゆく
ひとりぼっちの夜も
海を見にゆく
「かなしくなったときは」
寺山修司
34
努力は必ず報われる。
報われない努力があるとすれば、
それはまだ努力とは言えない。
王貞治
33
精神科医は
心を病んだ患者にしばしば
「部屋を掃除しなさい」
という実践的忠告をする。
「お掃除をする人」
はその非冒険的な相貌とはうらはらに、
人類に課せられた
「局地的に秩序を生成するための
エンドレスの努力」
というシシフォス的劫罰の重要性を
理解している人なのである
内田樹
32
後悔が残るくらいがちょうどいい春
東直子
31
歳をとるのは こわいけど
ぼくには ぼくの日々がある
いつか夜明けの 夢のはざまで
また会うことも あるかもしれない
じゃあね
もう振り返らなくていいんだよ
さよならよりも きっぱりと
じゃあね
もう振り返らなくていいんだよ
じゃあね じゃあね じゃあね
「じゃあね」
谷川俊太郎
30
暗いところから見る、
明るい場所が好きだ。
喫茶店が流れていく車両を無視して、
大きな窓から橙の光をこぼしていた。
体の奥にああした部品があるなら、
もうすこし体をいたわって、
生きることができる。
「冬は日が落ちるのが早い」
最果タヒ
29
キラキラ光っているものは
どうしてもどこかに影をつくる
影しか見えない人だっているんだよ
影のほうがいいとすねてる人だっているんだ
そんな人にかぎってほんとうは
もっともっとキラキラと明るいものに
それが何かはよく分らないくせに
もう泣きたくなるほどこがれているのさ
by 谷川俊太郎
28
帰りに、花屋に寄って、
クレマチスを買ってかえろう。
そして、熱いコーヒーを淹れて、
ゆっくりと飲もう。
退屈をたのしむには、
花とコーヒーと新しい時間をくれる
古い本があれば、いいのだ。
「クレインさんの古い詩集」
長田弘
27
恋。
普通の娘を
女神と間違うこと。
メンケン
26
私は、わがままでせっかちで少し不安定。
ミスを犯すし、
自分をコントロールできないときもあれば、
扱いにくいときもある。
でも、もしあなたが私の最悪の時に
きちんと扱ってくれないなら、
私の最高の瞬間を
一緒に過ごす資格はない。
マリリン・モンロー
25
あなたにめぐり逢えて
ほんとうによかった
生きていてよかった
生かされてきてよかった
あなたにめぐり逢えたから
つまづいてもいい
ころんでもいい
これから先
どんなことがあってもいい
あなたにめぐり逢えたから
ひとりでもいい
こころから そういって
くれる人が あれば
相田みつを
24
恋ほど素晴らしいものはないわ。
オプラ・ウィンフリー
23
恋ってのは、
それはもう、
ため息と涙でできたものですよ。
シェイクスピア
22
自分が自分自身に出会う
彼女が彼女自身に出会う
お互いが相手の中に
自分自身を発見する
それが運命的な出会いというものだ
岡本太郎
21
これまで見たものの中で
最も美しかったものは、
腕を組んで歩く
老夫婦の姿でした。
グレタ・ガルボ
20
あの人が私を愛してから、
自分が自分にとって
どれほど価値あるものになったことだろう。
ゲーテ
19
恋愛の真の本質は自由である
シェリー
18
恋の始まりは
晴れたり曇ったりの
4月のようだ。
シェイクスピア
17
愛とは信頼
人を愛するときは
完全に信じることよ
マリリン・モンロー
16
女はなぜとか、
何のためにとかいった理由なしに
愛されることを望むものだ。
つまり、美しいからとか、善良であるとか、
聡明であるとかいった理由によってではなく、
彼女が彼女自身であるという理由によって
愛されることを望むものだ。
アミエル
15
戸惑えば戸惑うほど、
それは愛しているということなの。
アリス・ウォーカー
14
私は、雨の昼間の
空港がいちばん好きだ。
なつかしい様な、淋しい様な、
不思議な感じがする。
「空港効果」
江國香織
13
人の居場所なんてね、
誰かの胸の中にしかないのよ。
「冷静と情熱のあいだ」
江國香織
12
どれほど苦い涙を泣いたら
あの潮騒にまじり合えるの?
どれほど強い火で煮つめたら
あの皿によそれるように血は凝るの?
どれほどのどをひき裂いたら
わたしの歌はあの耳にとどくの?
「どれほど苦い…」
新川和江
11
「こころが くだける」
というのは
たとえばなしだと思っていた
ゆうべまで
今朝
こころはくだけていた
ほんとうに
ひとつひとつ
かけらをひろう
涙がでるのは
かけらに日が射して
まぶしいから
くだけても
これはわたしの
こころ
ていねいに
ひろう
「こころ」
工藤直子
10
一瞬が永遠になるものが恋
永遠が一瞬になるものが愛
by 辻仁成
9
どんなにいいものだって、
欲しいときに
手の届くところになかったら、
役に立たない
「雨、きゅうり、緑茶」
江國香織
8
君と別れて帰って来たら
帰り道、涙が出るほど淋しかったので
僕は、君をすきなんだろう、と
初めて思った
「恋」
北川悦吏子
7
なぜだろう。
うちの猫は夏になると寝ている夫の頭を
パシンと一発叩いて逃げる。
特に蒸し暑い夜は一発じゃ済まない。
もしかして
「暑いのはこいつのせい」
とか思ってるんだろうか
by 育児版
6
だいたいどんな人でも
年間700時間(つまり1日に2時間)
の勉強を5年間続ければ、
世界に通用する人材に必ずなれる。
しかし残念ながら、
こういう発想をする人は
あまりにも少ない
by 大前研一
5
本当は分かってる
2度と戻らない美しい日にいると
そして静かに心は離れてゆくと
by 詠み人知らず
4
愛は、この世に存在する。
きっと、在る。
見つからぬのは、愛の表現である。
その作法である。
「思案の敗北」
太宰治
3
「好きでいようって」
「なんだかわからないものでも?」
「どんなに不確かだとしても、決めたからいいの」
「そういうもの?」
「そういうもの。好きになるって、そういうもの」
「いとしい」
川上弘美
2
泣いていた そうわかってたんだ
君はもういないんだって
そんな世界で呼吸してんだって
南西の風を受けて
また思い出してしまったんだ
そう遠くない あの夏の日を Ah...
「夏色アンサー」
Orangestar
1
死に際にやればよかったと
思いそうな事をしてるときが、
よい時間だ。
死に際に、
お金が欲しいとは思わないはずで、
きっと、あそこに旅行
行っときゃ良かったとか、
あの人ともっと話したいとか、
会いたいとかだと思う
by week26
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