もしもビュティが囚われの姫だったら

※一国の姫とその国民設定です



ドンガラガッシャーンと凄まじい音を立てながら壁を壊し床を壊し、先陣を切って現れたのはボーボボ。
鼻毛を振り回してあっという間に敵を蹴散らしていた。
普段はふざけてばかりだが、さすがに姫が絡むとそんな余裕はないらしい。

「オラオラオラー!!ビュティ姫はどこじゃーい!!」

「ボーボボさん、次がボスの部屋みたいです!」

その後ろに地図を持ったヘッポコ丸が続く。
いつもは温厚な彼もまた、どこか焦っているようだった。

「よっしゃーこのまま突撃するぜ!ブルドーザーで!!」
「ボーボボさんそれ自転車です!」

「ったく…ボケてんのかテンパってんのか分かんねーよそれ」
相変わらずクールな破天荒はそれとは反対に、マイペースにずんずん突き進む。
指で鍵をくるくる回しながら敵をLOCKしていく姿はどこか気だるそうだったが、姫を助けたい気持ちは同じらしい。
「どいてろガキ!嬢ちゃんはオレが助けてやる」
「あ?なんだとオッサン!」
ギャアギャアと言い合いを始める二人の頭にヌッと影が差し、ゴスンとバビロン神の腕が直撃した。
「「いってええ!!」」

振り返るとやはりソフトンの姿。
だがわざとではなかったらしく、当人は腕が当たったことには気付いていないほど、静かに怒りのオーラを出していた。
「愚者どもよ…この罪償ってもらおうか」

ヘッポコ丸と破天荒は前に向き直った。


そんな一行の一番後ろでは、みんなが武装する中一人だけきらびやかなドレスを身にまとっているオレンジが目立っていた。

「ヒロインは私よー!!」



***


所変わってボスの部屋・モニター前。

「ボーボボ、敵の基地だからってむやみに壊すのはよくないよ!へっくんと破天荒さんはケンカしない!あと首領パッチ君はそのドレス走りづらいでしょ!!」

姫は吠えていた。


お前も大変だな、と見張り番が呟いた。






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