冬とこたつ

真説



「おはよ〜お姉ちゃん…」

冬の朝、寒さに耐えながら朝ごはんを作っているとポコミちゃんが起きてきた。
まだ眠いのか、目をこする仕草がかわいらしくて思わず顔がほころんでしまう。

「おはようポコミちゃん。今日は早いね」

「うん…寒くて起きちゃった」

そう言ったあと、くしゅんと小さくくしゃみをする。
確かに今日は特に冷える。

「風邪引いたら大変!こたつ入ってるから、温かくして待っててね」

そう言うと、はあいと素直な返事が返ってきた。

「アハ、あったかーい☆」


なんだか家族みたい。
一人でこっそりフフフと笑っていると、こたつを堪能していたはずのポコミちゃんがいつの間にか隣に来ていた。

「わ、びっくりした!どうしたの?」

「これ、お姉ちゃんにあげるね☆」

こたつの中に入ってたの、と渡されたそれは茹でられたように赤くなった首領パッチ君だった。


「えええええ!?ちょっ首領パッチ君大丈夫!?」




…返事がない。ただの屍のようだ。


躊躇いながらもぎゅっと抱きしめてみると、とても温かかった。

「…あ、これ湯たんぽ代わりになるかも」


首領パッチ君には悪いけど、もうちょっと、このままで。



(冬のとある1日)


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