旧サイトが消えまして(めっちゃ長文)
2018/07/02 Mon
前にもお話したことがあったと思いますが、私はこのサイトを始める前にも夢小説のサイトを運営しておりました。
もう10年以上も前のことです。
そのサイト自体は実は一昨日まで残っていました。
残っていただけで公開はしておりませんでしたが、そこには当時の私が書いていたお話のほとんどがそのまま残っていました。
そのサイトはいわゆる携帯サイトで、ついに一昨日サービス終了してしまい、私の意思とは関係ないままに全て消えてしまいました。
サービス終了のお知らせが届いたのは先月の中旬でした。
サイト自体は非公開になっていたので、そこから何かしらの通知が届くのはそれこそ10年ぶりくらいで、「何故今更ここから!?」と思ったらサービス終了のお知らせでした。
内容は6月30日をもって全てのサービスを終了する、というものでした。
サイト自体は拙いものでした。
もう本当に笑ってしまうくらいに。
でもあの頃は毎日毎日書いてました。
好きを形にすることがすごく楽しくて、時々貰えるコメントが嬉しくて。
そんな想いの詰まった作品をどうしても消すことは出来ませんでした。
そこにあるのは当時の私が書いた拙い文章。
だけどそれを読むと当時の記憶が次々に蘇るのです。
私自身が若返ることは無くても、記憶だけは当時の私の感覚を取り戻すことが出来るのです。
だから誰に見せることは無くても、ひょっとしたらこの先、私自身でさえ読み返すことは無くても、それでも残せる限りは残そうと思いバックアップ、といってもコピペの繰り返し作業ではありましたが、全ての夢小説を未来に繋ぎ止めました。
本当にすっごく大変でした!w
あの頃は本当に毎日書いてたから、ある連載は93ページとかありましたし、他にも50ページ以上の連載がいくつかあったり、もちろん短編もちょこちょこあったり。
それを1ページ1ページ、一文字も落とすことなくそのままひたすらコピペ。
さすがに全て読みながらやっていては間に合いそうになかったので、ざっとしか読んでいませんが、文章が拙くても、設定がぶっ飛んでいても、そこにある私の匂いに思わず口元が緩みました。
昔、とある方に言われました。
「お話を書くならば、もしも過去に日記や作文、小説などを書いていて、それが残っているのならそれは出来る限り残したほうがいい。そこにあるのはその時にしか書けないものだから」
つまりは、たとえば今の私が小学生や中学生の気持ちになりきって小説を書いたり、その層をターゲットに作品を書くこと、それは別に間違いじゃない。
けれどもその年頃の本当の感覚は当然、当時の自分にしか分からないものだから、その当時のリアルな私が残したものは全て資料になる。それを参考にしよう。
ということです。
もちろん思い出という意味でも私はきっと残したでしょう。
というより思い出のために残したようなものです。
あの日の私にはもうなれないけど、そこにあの日の私はある。
どうしても消したいようなものじゃない限り、私は私の残したものをこれからも残していくと思います。
歴史上に残るような作品ではない。
残したいわけでもない。
私の作品を読んでくれた人の記憶の片隅にほんの少し残っていてくれたらいい。
もしそれが叶わなくても、私が死んでしまうその時まで私自身が覚えていることが出来たらそれでいい。
私が生み出したものは、せめて私だけは最期まで責任を持って覚えていてあげたい。
それは夢小説もオリジナルも同じ。
このサイトもいつかは終わる時が来ます。
それは私の事情かもしれないし、今回のような形で突然かもしれない。
その時もきっと同じことをします。
もう誰に見せることは無くても、私だけは作品たちを離さない。
たとえ記録していたデータが全て消えてしまうようなことがあっても、記憶には留めておきたい。
黒歴史なんて呼んだりしますけど、こういうものを宝物というのかもしれませんね。
小説に限りませんが、クリエイター(そんな大それた者でもありませんが)の作るものってその人がいいと思ったものじゃないですか。
誰に評価されなくても、自分がいいと思ったもの。
それが自分で納得できるものじゃなくても、好きを形にしようと試行錯誤して生み出したもの。
だから自分でも笑っちゃうくらいの出来でも、それは確かに好きなもので、それを形にしようと頑張ったものだから、簡単に捨てることは出来ないのです。
以前このサイトに公開していた物の中で、いくつかの作品を非公開にしました。
これらの非公開作品もちゃんと残ってます。
前のサイトを始めた最初期の作品や、その前にとある投稿掲示板に載せていたものはさすがに残っていませんが、おぼろげに覚えています。
おぼろげでもそのお話を思い出そうとすると当時の感覚が蘇って来るから不思議ですね。
今はもう個人サイトが流行る時代ではなくなってしまいましたが、それでも私はこの形が好きですからこういう形で創作活動を続けていくと思います。
二次創作がいつまで続くか分かりませんが、幸いまだオタクを卒業することはなさそうなので、しばらくは夢も書くんじゃないかな。
私さえ覚えていれば良いと書きはしましたが、もちろん誰かの心に残るようなお話を書きたいと思っています。
だって私が大切だと思っている作品を誰かも好きだと思ってくれたらそんなに幸せなことはないじゃないですか。
好きなものを好きといえることって幸せですし、好きって言ってもらえることってもっと幸せですよね。
作品をバックアップしながら、前のサイトに届いていたコメントを一つ一つ読み返していました。
温かいコメントを沢山いただいてました。
10年たっても、そのコメントの一つ一つに幸せな気持ちをいただきました。
このお話も前にしたことがあったかと思いますが、前のサイトを始めて一番最初に貰ったコメントは『才能ないよ。閉鎖すれば』というようなコメントでした。
すごく悔しくて、なにくそー!と頑張って来て今がありますw
本当にショックでしたけど、そこで折れずにやってきて良かったなって思います。
むしろ最初に貰ったコメントがそれでよかったとさえ思っています。
まあ、まさか10年以上こんなことしてるとは思いませんでしたけれども、あまり趣味といえるほどのものがない私にとって、それだけ好きなことだということでしょう。
また個人サイト単位で交流できるような時代が来ないかなぁとは思いますけれども、時代は変わるもの。
新しいものにも目を向けて、成長していけたら良いですね。
思い出のサイトが消え、あの頃名乗っていた名前ももう名乗ることはないでしょう。
こういうことがあって、改めて記憶に残るということがどういうことか、どんなに大切か分かった気がします。
本当に大切なものは目には見えなくても全部消えてなくなったりはしないんですね。
そりゃもちろん、見えるなら見たい、触れられるなら触れたい、戻れるなら戻りたい。
そんな風に思う気持ちはどうしても拭えませんけど、でも大切だと思えるものはきっとこの先にもあるでしょうから、過去の大切なものもこれから見つける大切なものも、全部全部大切にして、最後には「こんなに大切なものがあったぞ」と誰かに自慢できるくらい沢山の大切なものを抱えて眠りにつきたい。
なんだかやたらと大袈裟なことを書いてしまったようにも思いますが、これが今思う本当の気持ちなんだと思います。
今更照れて来ちゃった!てへへ
更新頻度が超低速ですが、このサイトはまだやめへんで!!
最後に、前サイトの管理人H・Rとして。
前サイトにお越しいただきました皆様、本当にありがとうございました。
ここに書いても仕方ないのは分かっていますけれど、この気持ちだけ記しておきたかったのです。
皆さんと過ごしたあのサイトでの楽しい日々、絶対に忘れません。
かけがえのない日々をありがとうございました!
仲良くなりすぎてリアルに文通を始めたM。
必ず10回拍手をしていく通称10パチさん。
仲良くしてくださった他サイトの管理人の皆さん。
お元気でしょうか?
皆さんのことは一生忘れません。
ボイスブログを始めたり、ボイスドラマを作ろうとして挫折したり、なんだか色々あったけど、私にはやっぱりお話を書くことが一番あってるみたいです。
本当に楽しかった!ありがとう!
H・Rとしての私はこれにてサイトと共に消え去りますが、引き続き現サイトと、リツとしての私をよろしくお願いいたします。
コメント(0)
戻る