もうひとつ軽井沢があったわらFw:
 2019.05.26 Sun 22:22

尼でうす松本原始芭蕉卍鼠殿

ボクはその名を耳にする
たびに畏敬の念を抱く
将軍の身なりは
ぼろでありながら金蔵のやうであり
その輝く様は
乞食堂に勝るとも劣らないというなりや

卍鼠殿はお疲れになっておられる
皆様を尻目に
深夜にわざとらしく楽器を奏でるといふ
奇怪な行動も多々あったが
ボクはこの男に出会い
いくさの戦術を学んだ
ワタシがそんな尊敬にも似た
思いがあらうとはこのうすらなバカは
気づいていないだらう

理由はここでは言えない

ねへねへ、
教えてよ、お願い

いやだ

うそーなんで、いいから教えてよ

バタッ

ボクが会津野郎岳と呼んでいた
チョー山好きののっぽがいた
野郎岳は夏山がほんたうに大好きだった

のっぽが言った
冷たい風が吹く頃には家に隠り
冬眠する
今年ももうすぐさやうなら夏のお山と貴様らたちよ

ただしわたしと野郎岳の関係は良好だった

そんな昼下がりのある日、
男子寮の坂で
ショーグンとやらう岳が
すれ違いざまことばを交わした

寮の入口に向かう道には松が植えられ
二人の影がうっすらと重なった

まるで風で飛ばされた雑巾が
松の枝に引っかかったやうな光景にボクは目を見張った

クスクス←

のっぽが口を開いた
【そのこきたねえ服すごくイイネ】

シャリーン

何度か交わされる言葉や互いの内にわき上がる思いやりという刃と冷たい刃がうっすらと重なる

シャリーン

野郎岳は切っ先を合わせた

なんで君たちは毎日楽しそうなんだ

こい、

シャリーン、シャリーン、シャリーン

しかし将軍は
相手の思いやりの言葉をスルりと交わし野郎岳の繰り出す刃をかいくぐり微笑んでいる

一方の油断大敵であったはずの野郎岳は松本将軍のスルッとした会話にお疲れになったやうで

思いやりを剣を自ら投げ捨てた

松本ヤルワー

ボクは二人が落とした言葉を
すべて拾い上げ天に向け差し上げた

お願い、飛んで

パタパタパタパタ…

すると小鳥が天に向けいっせいに飛び立ち
小天狗となってワタシの肩に止まった

やったーいえーい

野郎岳は両膝から崩れた

そして松本くんの後ろでミストを放出している男をみた

もうひとりの管理人さんか

バタッ

強い…

ワタシは正直いままで
このやうないくさを見たことがない
この松本ショーグンのいくさを
見たことが

大石のネイティブパーマネント編んだぜセクシーの
後の生き方に影響したことは否めない

まういちど言う
あの日、鎌倉ショーグンの
いくさを見ることがなかつたら
いまのわたしはない

なんで二回いったか
天パは関係ないから

斑鳩の軽沢の男子寮に
一陣の風が舞い上がった

ヒユウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ…

二人が去った松の枝には
ホコリにまみれの将軍のTシャツだけがいつまでも風に押され
ちっぽけなぼくたちを嘲笑うかのやうに
誇らしげに揺れていた

“男子寮坂昼下がり下り松”

ボクはアノ夏を忘れない
(*ノω`)ペチン

ワラ

                       鴨


なに、松本くんが大石くんのまえでわが社創設者以来の要求と派遣会社から苦情を云われてる

悲報

ハハハ


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