5【行事】
2022.05.02 Mon 14:48
【行事】
初不動
○如何様に口を結んで初不動
○菰や着てひれ伏す君や初不動
○武蔵野を火焔の内や初不動
○唇や噛み始まるる初不動
○初不動あらのの海を渡りけり
歳徳神
○年神や雷公様の通り道
○年神や益々明けて家の外
初場所
○初場所や花を持たせて帰りけり
○初場所や大関充実したりけり
七種
○七種や鬼の時代となりにけり
初詣
○青竹の割り残りてや初詣
○鳩小屋もおごそかなりし初詣
○鳩小屋のわき道白し初詣
○一言をいただく事や初神籤
○恋人や二人結んで初神籤
○初籤上々は吉いふやなり
○逢いたいと願う大吉初みくじ
○大吉と書かれてをるや初神籤
○気にかかる事もなきこと初神籤
雛
○北国のプラットホームや雛の顔
○北国の各方面や雛人形
○北国の駅のホームや雛人形
○またや見ん箱やしずかに雛の顔
○対談や一服となり対の雛
五月
○金太郎五月の風を新しき
○金太郎腕まるまると五月かな
鯉幟
○鯉のぼりむらむらむらに横たわる
原爆忌
○ぐらぐらと湯の煮えたぎる原爆忌
○弓形の鉄の黒々や原爆忌
○机弓形に青春の原爆忌
○一斤のパンやまるごと原爆忌
札幌雪祭
○雪像や明治の町も美しき
○札幌や明治詩人の雪まつり
○札幌や恋裏返し雪まつり
○札幌や並木過ぎし日雪まつり
▲柚子湯
○冬至湯や旅のつかれも火の点る
○冬至湯や坊主頭の如くなり
初場所
○初場所や座布団正し勝名のり
○初場所やちらほら帯の締めにけり
○上達の一月場所や隅田川
絵踏
○笑顔なる進んで主の絵踏かな
○絵踏して微笑む顔となりにけり
○絵踏して笑顔の主を失わず
初午
○初午や店に二つの影法師
○初午に雀ならびて午後日和
○初午や旅のはじめの陸奥の松
○初午や届け物あり婦人会
○初午の早きは火事の多きけれ
○初午やうちの小町の狐顔
○初午や鳩しづかなり小屋の中
伊勢参
○貝殻や脚を伸ばして伊勢参
○白足袋の始め終わりや伊勢参
春日祭
○宗像の女性の瞳や申祭
義士祭
○鎌倉の五輪の塔や義士祭
○小山より一子貰ひし義士祭
○義士祭ひつそりとただ大石家
○瀬田川のながれ速きや義士祭
○大石の村もありけり義士祭
○大石家みな分かれたり義士祭
○なつかしの瀬田の流れや義士祭
義士討入りの日
○義士会や役者の情となりにけり
○義士会や落つ闇の行く音の無く
仏生会
○鬼もまた甘き衣や仏生会
○家出して逃げる定めぞ仏生会
○このごろや良きこととなり仏生会
○苦しみの定めといはづ仏生会
○気楽なる人とみうけし仏生会
初燈
○懐の深き男女や初燈
○氏神や畏れ多いと初燈明
四方拝
○霊うてば伊勢に冥加や四方拝
破魔弓
○破魔矢受く妻の腰骨さすりけり
○破魔弓を取り上げられし神の棚
○破魔弓を飾りとせぬぞ矢を放つ
○猫招く姿見えなく破魔矢受く
クリスマス
○錨上げタイタニックやクリスマス
○ウィンザー城に一人やクリスマス
○空席の吐露したりけりクリスマス
○空席や家族写真のクリスマス
○英国やひとりぼつちのクリスマス
朝賀
○菰まとひ心錦の朝賀かな
○わさわさと報道さるる朝賀哉
神楽
○八重垣のこと美しき神遊
○八雲たつ八重垣つくる神楽かな○縁結ぶやくも八重垣神遊
○大正のさがす和傘や神楽たつ
○山陰の湯や高らかに神楽たつ
○御神楽や銀に湯泉津の大官所
○御神楽のおろち天窓たまわりぬ
○御神楽や子を背負いけり那岐の山
○神官のかなしくせまる神楽かな
○御神楽や和歌の詠まれし初之宮
○御神楽やグルメ散策風とほり
○妻籠みて舞に悪鬼の神遊
○攻む鬼の月に尽きぬや神遊
○紅白の鬼に仏も神遊
○舞絹の一針づつや神遊
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