一区切りついたよ!〜善と悪〜
2017/07/05 Wed 22:43
2日も連続更新とか珍しいね!とか言わないでね!
今日で一応試験前の試験は終わったので今日からまた無理できるのが開放感に溢れてます!(自分でも何を言っているのかわからない)
昨日の試験は無事に受かってました。いぇい
いや試験なぞ受かって当然なんだよ。本当は。
まぁしかしですね!4月から情緒不安定なのは変わらずでむしろ悪化する一方。
人を追い返したくなる衝動といざ追い返したところで人肌恋しくなる現象とまぁ忙しいこと忙しいこと。
そんなわけで試験が始まる前に、ちょっとでもその人に冷静に普段通り接することが出来るこのタイミングで今日久々にご飯に誘って心理状態と素っ気なくなったことに対し不快感を与えていたらと謝るところは誤ってきました。
その子はどうしても勉強はするというものの結局寝てしまってそんな状態で張り合ってくる事に苛立ちが集ってしまった結果、普段の講義中の席から追い出してしまったのですが、やはり勉強以外の日常会話で本来したい会話ができる子はその子だけですし、私自身らしくない方法でこのまま疎遠になるのは避けたかったのもあり...だいぶ私が振り回してる気もしましたがその子自身鈍感なところもあり気付いていなかったとまぁ私からしたら救いでしたね。
もう少し感情のコントロールができるようになればいいんだがなぁと思うこの頃ですな。
さて、で。昨日は風邪薬と抗生物質の話を書いたので今日はコレステロールの話でも。
コレステロールというとどうしても世間一般的には悪者のイメージが定着しがちな子ですが、とんでもない。コレステロールは細胞(生体膜)の成分として生き物になくてはならない存在なのですよ
肉の脂とかバターとかそういったものに含まれるといった食事由来のコレステロールはもちろんですが、生体内で作られたりしています。
原材料としてアセチルCoAというものHMG−CoAに変換され、HMG-CoA還元酵素という律速酵素によりメバロン酸に変換、こんな感じでどんどん変換されてコレステロールが出来上がってくるのですが、じゃあこれ何に使うのよ?というと生体膜成分、大事なのが油分を分解して吸収を助けるための胆汁酸の原料にもなったりします。
コレステロール自体、NPC1L1という運び屋を介して小腸の細胞膜から吸収されますけども。
それから分解された脂肪(トリグリセリド)は細胞内に取り込まれて再びくっつきます。手間だね
はて、このコレステロールと脂肪、こいつらは栄養たっぷりなので末梢の細胞たちにも届けるために血液中をリポタンパクという形をとって巡っていきます。コレステロールエステルとトリグリセリドを肉まんみたいな感じで覆っている皮のような存在がリポタンパク。そして状態によって名称が変化していくんです。
まずは脂質として小腸から吸収されるとキロミクロンといって大きいリポタンパクが出来上がります。大きいけど軽いんです。そして肝臓に運ばれていきますがこの道中で細胞たちが栄養の塊を見過ごすはずがありません。LPL(リポタンパクリパーゼ)によってコレステロール以外のおいしいところだけ切り離して奪われていってしまいます。そうしてキロミクロンレムナントとなったリポタンパクは肝臓によってVLDLになり、そして血中にのり全身へと栄養分を届けられていきます。そうするとまたどんどんLPLによって分解されていくリポタンパク。IDLとなり、そして肝性リパーゼという酵素によりLDL…そう、こいつこそがかの悪玉コレステロールとよばれる奴です。これになります。実際何かというと、いいところだけ取られてしまってコレステロールだけが残ったリポタンパクです。これが血中を漂って蓄積し内蔵脂肪やらの肥満、そして一番怖いのが動脈硬化ですな。
でもね!身体ってすごいなぁと思うんです。こんなの野放しにするはずがないじゃない!
コレステロールのもとの目的って何だったでしょう。生体膜の構成成分でしたよね。
ついに末梢細胞までたどり着いた悪玉と呼ばれしLDL、末梢細胞のLDL受容体というゲートを潜りようやくコレステロールを送り届けたのでした!よく頑張った!
...届けておわり?そんなことはなかったりします。
そんなわけで身軽になったリポタンパク。今度は逆転送系という経路でABCA1(名前wwww)というものを介してHDLーーそう、これが善玉コレステロールです!に変換されます。
これはすごいですよ、もちろん余ってしまったコレステロールも存在するのでこれらを回収して再び肝臓へと送り届けられます。ほら、肝臓ってコレステロールから胆汁酸を作るでしょ。すごいですよね!良く出来すぎている!
私も善玉と悪玉って別々のものかと思ってましたが元は同じものだったんです。役割が変わるごとに名前が変わった、ただそれだけですが。
しかし悪玉って名前は可哀想な気がします。もとは生物が生きていく上で欠かせない物質を運んでいるのに豊かな食文化と化したせいで必要以上のコレステロールが取り込まれて不要なコレステロールを抱えさせられた被害者なのだから…悪者扱いされてしまったLDLが不憫でなりません。
そこで善玉のHDLが回収すればいいでしょ!そう思うかもしれません。が、何事にも数に限りがございます。HDLだって回収しきれないんです。
その他にもLDL受容体が足りないなどの個人個人の状態もありますしね。
そこでお薬ですよ。
ただしあくまでも冠動脈疾患を予防するための措置です。まずは生活習慣の改善から。最初から薬に頼ろうとするんじゃねぇよってことです。
じゃあどんなお薬あるのてことで
HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系)と呼ばれる、いわば体内由来のコレステロールを作らせないものですね。つまり肝臓にコレステロールが足りない状況を作り出すので血中からどんどんコレステロールを取り込もうとさせるお薬でございます。
次、コレステロール吸収阻害薬とかいうチラミン、これは油によくくっつく性質がある樹脂なので食事由来のコレステロールをくっつけてそのまま(ノ・∀・)ノ=●ウソコー!!としてさよならバイバイ。でもスタチン系の薬も脂溶性なのでコレステロール同様くっついて薬効発揮する前に排泄されてしまうので併用の際は時間ずらさねばなりません。薬剤師からの注意はしっかり守ってください、というのはこういったような事が裏で起こっているからです。
プロブコールなんて薬もあります。めっちゃLDLを下げますが強いのでHDLも下げちゃいます。うーん...やりすぎも良くないね。でもメリットとしてLDL受容体が欠損してる人にも適応できます。おそらくこれが目的でしょうな。
PCSK9阻害薬、まぁなんだ、リポタンパクを壊すものがあるんですよ、これに対する抗体作って壊さないようにして再利用できる助長剤的な。
MTP阻害薬、肝臓や小腸でそもそもリポタンパクを作らせない。つまりトリグリセリドも下がります。
フィブラート系薬物、トリグリセリドメインに下げてこうぜってお薬。核内受容体PPARαに結合して転写調節を促進してリポタンパクリパーゼを増加させてトリグリセリドの分解を促進させるとかなんかもう疲れてきたからテスト中PPAPとか書きそう
ニコチン酸誘導体、アデニル酸シクラーゼの抑制によって血中遊離脂肪酸濃度の低下とか結論いえばトリグリセリドとLDL減らしてHDL増やすやつ。
あといろいろあるよ。関係ないけど私が好きな薬の名前はエロスズマブです。抗がん剤の一種だけどね。
ちなみにまたどこかで垂れ流し話できたらと思いますがこのコレステロールね、ステロイドも同じ骨格を持つんですよ。
ステロイドは薬ではなくホルモンなんです。身体の副腎で作られてます。
それではお疲れ様でした。
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