間に合わないと予感したのは
そもそも完全に出遅れた後で
とにかく明日は来るらしい
髪の先の先っぽまで染める
夜の闇は深くて重い
のしかかる天空には瞬きなく
ただひたすら一色の黒
とめどない生と誤りの繰り返しに
飽いた飽いたと嘆き暮れる
溢れる屑と無駄口の部屋で
日がな一日泣き明かす
歯型のついた林檎と
透明プラスチックに挟まれて
身動き不可能二十四時間
煙草に点した火を消すために
プールいっぱいの水を要する
さては何事もなされない
正解のないクイズ
出口のない永久迷路
ともすれば死を選べぬ生命か
ペガサス駆ける朝空を
未だに欲する無邪気者
091125