ベッドに腰かけた仁王の足元に座り込んだ柳生は、仁王を見上げてため息をついた。
「…先に言っておきますが。した事ないから、下手ですよ?」
言い、足を広げる仁王のズボンのベルトへ手を伸ばす柳生の頬は赤く、そんな彼に上目遣いで見つめられるだけで正直イきそうになる。
「ん、気にせんから。ありがとな?」
優しく頭を撫でると、少しは緊張が和らいだのか、柳生は困ったように小さく笑って、仁王の下着をずらした。
一一正直初めてな事もあって柳生の奉仕は決して上手いと言えるものではなかったが…
「…ん、ん…っ、ぁ、」
咥内に導いた仁王の性器に必死に舌を這わせ、声を洩らす柳生の姿は何より視覚的に煽られる。
涙を浮かべ、時折仁王を見上げるのがたまらない。
「…やぎゅ、ちぃと我慢してな?」
「…?っ、んン…っ!」
不思議そうに瞬きをする柳生の後頭部に左手を添え、仁王は激しく腰を前後させ始める。
突然の行為に驚いた柳生が身体を引くが仁王の手によって阻まれ、何度も行き来する性器に歯を立てないようにするのが精一杯だ。
「…っ、やべ…柳生すごい、いい…っ」
「んっん…!」
耳に届く仁王の声はかすれ、それがうれしくて柳生は仁王の動きに合わせ懸命に舌を使う。
そうして一際大きくなる存在に、ぎゅっと仁王のズボンを握れば、仁王は腰を引いて咥内の圧迫感はなくなった。
なぜ、
疑問に思った柳生が仁王を見上げ一一る直前、
「……っん!!」
顔面に生暖かく粘ついた一一精液をかけられ、柳生は思わず瞳をつむった。
「柳生、飲んで」
「や…っ!!」
唇に付いた白液を指先で掬った仁王が咥内に指を突っ込んでき、柳生は独特の味に首を横に振った。
しかし仁王は許さず、結局長い時間をかけて少量のそれを飲み込んだ。
「ん、いー子」
「…誰も、ここまでするとは…っ」
肩で息を吐きつつ赤い顔で睨めば、ベッドに抱き上げられなだめるよう背中を優しく叩かれる。
「…ごまかされませんよ…ちょっ…!!」
思わずうれしくなる気持ちをごまかすように言えば、突然視界が反転する。
「っ…まさかするん、ですか」
「当たり前じゃろ」
「口でするだけの約束でしょうが…ゃ、ん…っ!!」
「ちょお黙って」
深いキスで唇を塞がれ、柳生は応えながらも腹いせに仁王の腕をつねるが効果はなく、あとで説教する事を心に誓った。



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
第4回BLove小説漫画コンテスト開催中
リゼ