床に額をつける白髪頭の後頭部を見つめながら、柳生は思う。
土下座する恋人を前に、自分は今一体どんな顔をしているのかと。
「やぎゅ、柳生しゃん、柳生様…っ!!頼む、この通りじゃ!」
「…いやこの通りと言われても…」
一一仁王が土下座して頼み込んでいる内容というのが、女装(現時点で仁王の候補はメイドかナース)での行為、それがだめならせめてフェラしてほしいというもので。
あまりのくだらなさに思わず頭を抱えるが、仁王はいたって真剣だった。
…真田が喜んでくれたと幸村に自慢話をされたのがそもそもの原因らしく(幸村くんあなたは一体何をしているのですか)触発されたらしい。柳生からしてみれば迷惑極まりない。
「…仁王くん、とりあえず頭を上げてください…」
どうにも忍びないと仁王の前にしゃがみ込んで顔を上げさせようとすれば、がっしと勢いよく両手を握りしめられる。
「…柳生、一生のお願いじゃ…な?」
「…っ」
駄目か…?とひどく悲しそうな瞳に見つめられ、柳生は息を飲んだ。仁王の詐欺は見抜けるので、この表情もマジである事がわかる。
心の中で葛藤したのち、
「…〜あーもう…っ!」
どちらかしかやりませんからね!照れ隠しにきつく言うと、仁王は表情を輝かせて柳生に抱きついた。


→女装

→フェラ



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