人は復活したらまた人として成り得るのか…
 2015.11.16 Mon 00:57
伊藤計劃×ノイタミナ第一弾「屍者の帝国」奇跡的にセカンド上映を見つけて即観に行きました!もうDVD出るまで観れないと絶望していた時に見つけた光…これは掴むしかない!と思い吉祥寺まで行ってきた。まだあんなレトロな映画館があるとは思いもしなかった…って吉祥寺すげぇ久しぶりに行ったな…

YoutubeでPVを観て感動してぼろ泣きして本編観たらどうなるの!?と思ったら…おかしい、なんで自分泣いてないんだ?衝撃的なとこや悲痛なシーンはいくつもあったのになんでだ!?(・・?きっとわたしがまだちゃんと理解出来てないんだよね…そうに違いない!

よく死んでしまった肉体は「人」としてではなく「物」として扱われる。魂がない=もはや人ではないって事でそうなるんだなってのはわかる。じゃあ偽物の魂(擬似霊素)を入れて動く屍者は人なのか?意志を持たない言葉を発さない物事を考えられない眠らない食事をしない…だけど魂はある。生者の命令だけを聞き働き続ける。まさに屍者は生者の奴隷として生かされて世界中に溢れている。右を見ても左を見ても動く死体だらけ…いやぁ怖いねぇ!バイオ4みたいだ!(笑)そして爆弾として扱われたり戦争においての兵士として扱われたりとなんか戦う司書の人間爆弾同じだ!やっぱり屍者の扱いは生者の奴隷…ましてや生者に強制的に擬似霊素を入れて無理矢理屍者にするという恐ろしい事もあったし…うぅ、ニコライ…結構好きなキャラだったのに!でもだから彼はポスターにいなかったのかと納得…そういえば誰かがTwitterでこんな事を呟いてた…

『屍者の帝国は人間らしさを求める話、ハーモニーは人間らしさを手放す話』
『屍者の帝国は「魂の再生と物語」(魂)
ハーモニーは「わたしという存在」(意志)
虐殺器官は「ことばは人を導く。地獄へも」(言葉)』
これらの呟きを見てなるほど!確かに間違いではない!と納得した


金曜に映画の前に買ったパンフを読み直してあぁそういう事かと実感したとこがある…序盤でワトソン(主人公です)が屍者化した友人に「おかえり、フライデー」と言ったセリフ…あれは擬似霊素を入れて目覚めたって意味と本当の意味でフライデーの魂が帰ってきたって事だったんだと…そして細谷んの演技力の凄さと監督や様々な制作者達の頑張りや伊藤計劃氏と円城塔氏は本当に難しい作品を作り上げたなと感心してしまう。
帰りにふと立ち寄った本屋で伊藤計劃の文庫を衝動買いするべきか悩んだほど(笑)買わなかったけど…読むべき本がまだたくさんあるんで…もちろん近いうちに買うよ?こんなに心に重たく残る作品達なんだから原作を読んでもっと自分の中に落とし込みたいしそれでしっかり自分自身に染み込ませたい…

生とは何か?死とは何か?どれだけ問うても答えの出ないこの問題を少しでも解明できるようになれたらと思う…そしていつかそんな話を書けるようになりたい…そう思った

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