行こう、ハーモニーの世界へ
2015.11.15 Sun 16:56
ノイタミナ×伊藤計劃第二弾「harmony(ハーモニー)」公開初日に観てきました!だって…金曜日+給料日+公開日=行くしかない!(`・ω・´)キリッ前日から行く事は決めてたからねぇ!今の職場お台場だから仕事終わりにすぐ行けるからありがたいね!PSYCHO-PASSのそこで観たし!
ハーモニーの感想の前に作者の話を少しだけ…作者の名前は伊藤計劃(けいかく)、34歳という若さで亡くなったしまった…作家として活動したのはたった2年だけで癌で亡くなってしまった。虐殺器官、harmonyと世に物語を出し3作目となる屍者の帝国の序章を30ページを遺し死後その続きは友人である円城塔氏によって完結した。(Wikipedia先生から引用)
そんな伊藤計劃氏の遺作が映画化しずっと観たくて仕方が無くて初日に観に行ったんですよ。レイトショーは普段より安いし人もそんなにいないから本当良い事だらけ!チケット買って物販スペース行ったら彼の未完の名作、屍者の帝国のパンフがまだ残っててharmonyのとパンフを両方買えて幸せ!観れなかったから尚更嬉しい…!
※ここからネタバレ注意
舞台は現代から少し未来の日本でアメリカで起きた大災害…メイルストロムと言われている事からたぶん大洪水か台風かと思われる…(劇中では詳しくは言われていない)を受け多くの人が死に元来の政府は壊滅状態。全ての文明は人間の健康な身体が資本と唱えられ新しい生府(ヴァイガメントと読むらしい)が設立。生府は全世界の人間の健康状態を管理、投薬を促している。人間は生まれてすぐにwatch meと呼ばれる機械を埋め込まれ瞳にはコンタクトに似たデバイスを付け(あれ外せるのかな?)視界に入ったものの情報…人の名前や食事の時の注意など必要なものや通信などができる優れもの。既に携帯なんてものは旧時代の産物になっていた…(劇中では一切出てきてない)
まぁただ聞いてるとなんて便利な世界だな…と思えた。なんか不調を感じたらすぐに警告をしてくれてあっという間に薬を出してくれて病気なんて絶対にならない。身体全てを管理されるから老いる事もないからほぼ不老不死になれる。まぁ本当凄い世界だなぁ…でもそんな優し過ぎてじわじわと絞め殺していく世界に反発するトァン、ミァハ、キアンは学生時代にメディケアを弄って作り上げた毒薬で自殺しようとしたけどトァンとキアンは死ぬ事ができずミァハだけが死んでしまう。それから13年後の日本がこの世界の舞台。ビル群にはピンクのまるで毛細血管のように張り巡らせててなんとも気持ち悪い…
トァンとキアンはミァハと一緒に死ねなかった事にずっと罪悪感を抱きながらトァンは国家公務員(ちょっと語弊があるが)キアンは一般人としてそれぞれ生きていた。海外に遠征していたトァンが日本に帰ってきてキアンと食事中にいきなりキアンが手元のナイフで自分の首に突き刺した。死ぬ間際にもずっと「ごめんね、ミァハ」と呟き続けながら…この続きは映画観てください
この映画を観ててミァハのいくつもの言葉が印象的なのが多かった。その1部を少しだけ…
「私と一緒に死ぬ気ある?」
「仕組みさえわかれば世界を転覆させる事だってできるんだよ」
「世界に対して永遠に続くものはないんだって、このからだは自分のひとりのものなんだって、今ここで証明して」
「善ってなんだと思う?善っていうのは、突き詰めればある何かの価値観を持続させるための意志なんだよ。それが善の本質なんだ」
まぁこの数々のセリフを聞くだけでもトァンとキアンがミァハに惹かれるのはわかる…絶対わたしも同じように心酔しちゃう…最後のチェチェンで再会した時のミァハがくるくる優雅に楽しそうに回っている時に絶え間なく聞こえた金属がぶつかり合う音が彼女をこの世界に縛りつける鎖のように思えた。
優し過ぎて残酷な世界…伊藤計劃氏の描く世界は残酷で美しい…DVDが出たら必ず買います。何度でも観たい!そして上映が延期されてた虐殺器官が来年公開が決まって本当に嬉しい!観れるのならいつまでも待ち続ける…!
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