右目(山本)
「なあなあ六道?お前の目って面白いよな!」
「…出くわして早々に嫌みですか。流石です。黒本さん流石」
「いやいや、違ぇって!むしろ褒めてんだけど…。俺綺麗だなって意味で言ったんだよ」
「面白い=綺麗?くふふ、あなたどの学年からやり直せばいいんでしょうね」
「あれ、怒らせちまった…?違うんだ、マジで。宝石みたいだって思ってんだ」
「なんとでも」
「…俺はお前の目、好きだぜ。ホントの目も、六道眼も」
「なぜ?」
「綺麗だから」
「小学生みたいな受け答えですね」
「六道によく似合ってる。六道は綺麗なのが似合う」
「似合う?…あなたって本当に考えなしですね。人の地雷を踏むのがお得意です。僕は忌々しくてしようがないのに」
「分かってる!分かってるけど……、なんか御免な、そういう意味じゃなかったんだ」
「…本当にこの目は綺麗?」
「…!、ああ本当に」
「山本武、あなたは可笑しな人ですね」
「悪い意味か?」
「良い意味です」
「……なあ六道、お前が嫌いな目でも、俺は好きだから。それもお前の一部なら、その目がどんな色だって、綺麗だと思うし好きだぜ」
「くふっ、おやおや路端で大胆ですね」
「あんまかしこまったのは慣れねーからな、路端でくらいしか言えねーよ」
「まあ、綺麗と言われて悪い気はしませんよ。ありがとうございます」
「うん。…なあ六道」
「なんですか?」
「その六道眼舐めたら苺味、とかねーよな?」
「雰囲気ぶち壊しですよ」
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