私は今、かなり不機嫌だ。大好きで大好きでしょうがないコイツの前で。
「ルーシィ?あぁ、あの乳のデケェ新人かァ!俺の女になるなら助けてやってもいいぜ?」
原因はカナから聞いたこの言葉。ファントム戦の時にミラさんが、ラクサスに助けを求めた時に言ったらしい。
しかもファンタジアの時に私が石にされた時だって、雷で砕こうとしたらしいし…。
…なんだかなー。別に今更それを恨むわけでもないし、そもそも恨めないわよ。…好きなんだから。
でも、なんだか納得がいかない。
「なんだよ、ルーシィ。お前さっきから睨みやがって」
「べっつにぃー。今更ながらにアンタの言動が腹がたつなー、って」
「殺されたいのか、お前ぇは」
「いいえ、滅相もありません」
ヤバいヤバい。付き合ってて思ったんだけど、コイツ異常じゃないくらい容赦ない…っ!
私なんでこんな奴と付き合ったわけぇー!?
「まぁ、お前なんかの考えることは分かるぜ」
「さらりと酷いこと言われたんですけど」
私にはコイツの考えることが分からない。彼女なのに。
ぼー、と考えてればいきなり激しい口付けがふってきた。
…考えじゃないけど、え、エッチ!
「ん…っ。ちょ、ラクサスっ」
「っ、余計なこと気にすんじゃねぇよ。お前は俺のことだけ考えてれば良いんだよ。俺の女なんだからよぉ」
エッチで俺様でむちゃくちゃだけど、私とラクサスの気持ちは一緒みたい。良かった。
…ま、まぁ最初から分かってたけどっ!
「アンタ怖いのよ。優しく爽やかに笑ってみたらどうなのよ」
「あぁ″?」
「ごめんなさい、冗談です。冗談!」
でも、やっぱり怖いもんは怖い!
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