争いの理由はいつも同じ 成長三年生
2012.01.16 Mon 00:42
「いやー、たまたま通りかかってな」
「…………」
「今日の宿題教えてくれる?」
「…………」
「よう、暇だから組み手付き合えよ」
「…………」
「またどっか壊したんだって?」
「…………」
「やあ藤内、お菓子食べに来たんだけど」
「あっ馬鹿孫兵、」
「そこはちゃんと偶然を装えよな」
「こっちも理由こじつけるの大変なんだから」
「…………って、勝手に菓子食うなよ!」
「なんで?余ってんじゃん」
「余ってない!これは次回の分なの!いいか、身分の高い大名やなんかに変装する際、一般教養としてお茶の作法を学ぶためのだな、」
「次は豆大福がいいんだけど」
「話を聞け!リクエストするな!」
「毎回思うけど、量少ないよなー」
「そりゃ予算が足りないからな!」
「なんだよ、左門のせいかよ」
「ぼ、僕なのか!?」
「そうだよ予算増やしてやれよ」
「お菓子増やせー」
「三色団子が食べたいんだよ」
「あ、三之助って意外に可愛いもの好きだよね」
「うっせ」
「ほら、左門も菓子食いたいんだろ?」
「う…………」
「乳菓が好きなんだよな?」
「いや、だが…………」
「左門、よだれ」
「はっ!いや、駄目だ駄目だ!そんな無駄なものに予算はやれん!」
「じゃあ菓子食うなよ」
「だか菓子はくれ!」
「ワガママにもほどがあるだろ!」
「菓子食わせろ!」
「ケチ!」
「予算増やせ!」
「むやみやたらにバレーボールやら壁やら破壊するお前が言うな!」
「それ修理してやってんの誰だと思ってんだ!こちとら予算ギリなんだぞ!金よこせ!」
「そんなこと言うなら喧嘩して怪我した君たちを誰が治、」
「予算くれないから小屋が直せなくて壊れたドアからいろんな子が脱走、」
「あの、僕の話、」
「それはお前の管理が悪いだけだろ!」
「ああっ、五月蝿い!文句があるなら力で示せ腑抜け委員長共!」
「…………、」
「……言ったな?」
「上等だごらぁ!後で吠え面かくなよ!」
「ああもう!今度から傷に山葵塗りつけてやるんだから!」
「来るがいい!会計委員会委員長、六年ろ組神崎左門が相手をしてやろう!」
「…………いつも唐突に始まるよね……」
「原因がお菓子って……」
―――――
どうでもいいことが発端で争ってたら可愛いです。みんな甘いものは好きそうですよね。
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