あい、あむ、 バクマン。 吉田と平丸
2011.12.20 Tue 00:42
いつもの如く喚き立てられるそれらの中に、僕は吉田氏の犬だ、という自虐的でありそれでいて的確にもほどがある泣き言(本人曰わく罵倒)を見つけ、それでいいのか、と思わず自答した。
「平丸君、」
白黒パンダのカーペットの上で死にかける白黒だけで構成されている彼に、労いの言葉をかけてやろうと近寄ると、隈で縁取られた目つきが悪いにもほどがある切れ長の目がこちらをぎょろりと睨んだ。
「またそうやって僕を犬扱いするのか」
言おうと思っていたことを忘れた。
その後、犬はお前が言い出したことだろう、だとか、俺は労いたかっただけだ、だとか、言いたいことは沢山浮かんできたが。
だって、お前は人間じゃないだろう。
最終的な答えはそれだった。
こんなに馬鹿で愚直で幼稚で怠惰な人間が。こんなに俺の生活をぶち壊していく人間が。
いるはずないじゃないか。
いたとしたら、俺は絶対にそいつに首輪と手錠と足枷を嵌めて、日の光を見れないようにしてやる。当たり前だろう、こんな希少価値がある、たった一人しかいない人間なんだから。
「だって君は犬なんだろう?」
自分でそう言っていたじゃないか。
そう告げると彼はますます目つきを悪くさせながらゆらりと立ち上がり。
がぶ。
僕の右手に噛みついた。
―――――
婚約おめでとうございます!平蒼も大好きです!どちらかというと蒼平ですか。蒼樹さんがかっこよすぎて可愛すぎてどうしましょう。
平丸さんは吉田氏のことが大好きすぎると思いました。
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