何と言ってもリーバースカード
 2011.12.05 Mon 00:17


※南沢夢

















「実はな、お前には秘密にしていたことがあったんだ。」

「どうしたの?急にそんな、改まって」


 昼休みに二人きりで食事をして、ぼーっとしていると、彼はいきなりナマエに言った。彼女の方は急なことに、ぽかんとした表情で南沢の方を見ている。


「……オレのこの目、実はすごい力があるんだ。普段は力を使わないようにしている…

。」

「え?」

「それはな、そても強い力だ。」

「な、なんなの…?」


 正直、言っていることが全く分からない…と言いたそうな顔で彼女は見ている。だが、そんなこと全く気にしないで彼女は話しを続けた。


「…絶対遵守の力だ。」

「は?ゼッタイジュンシュ…?!」

「そうだ。何があっても、オレが下した命令は、その力によって遵守される。」

「それって、そこかで聞いたような……」

「ナマエ、」


 急に彼の顔が近づいてくる。


「な、なに…篤志くん?」
「お前に、この力の素晴らしさを教えてやる。」

「は?え…ちょ、ちょっと篤志くん?!」


 そう言って彼は瞳のコンタクトレンズを外し、一言。



「リバースカードオープン!!!」

「わぁあああ…!!」


 彼女は悲鳴をあげた。





「…って言うのを見た。」

「……な、なにそれ…。」


終わり


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