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ペテン少女 一
目を覚ましたら、全く知らない場所にいました。
…………うん、おかしいね。絶対的におかしいよね。
昨日の夜、私はいつも通りに自分の部屋の自分のベッドに寝たはずだ。こんな知らない部屋の知らないベッドで寝てなどいないし、知らない。
(どういうことだよ…)
【それはコッチのセリフだぁ!!】
(?!)
心の声に返事が来たので、体がビクッとなった。相手の声がでかいのも原因の一つだけど。
(誰だ)
【貴様が誰だァ!これは俺の体だぁ!!】
俺の体。
そう言われて、改めて起き上がり、自分の体を見てみた。
…………………………うん。
(うわぁ……服ダサい)
【だとぅ?!…って、そこじゃねぇだろうがァ!!】
(分かってる、ふざけましたごめんなさい)
混乱してるのだ、これでも。
あるはずの脂肪の塊がなくて、ないはずのものがありました。何があるかって?ナニだよ、言わせんな。
ついでに幻聴もするし、なんだよこれ、幻覚か?
クスリには手ェ出してないんだけどなぁ…
…………うん、現実逃避ですね、知ってる。
(あー、あー、うん。分かった。ようやく状況が分かってきた)
【そりゃ良かったな】
(拗ねんなよ…俺は、多分なんかの拍子に死んで、何故かパラレルワールドの誰かさんの体、つまりお前の体に憑依しているらしい)
【はぁぁあああ?!?!】
(うるせぇ叫ぶな鬱陶しい)
自己紹介をすると、やっぱり叫ばれた。うるさい。
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続きは、そのうちに……きっと……
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