落書き
 2014.05.22 Thu 12:40
SNSで知り合った人とオフで会う事に。



が、お互いSNS上では女の振りした男だった。


「えーと、ナオちゃんですか?」

「うん、そうだよ。アヤカちゃん♪」



話を聞くと、女装してる男を標的に女として話し掛けて、まあまあ仲良くなってから実際に会ってダメージをくらわせて遊んでいるらしい。

「ごめんね、アヤカちゃん☆そう言う事だからじゃあねっ」


待て待て待て待て…!俺のネカマは舞台の役作りで期間的にやってるだけだし!詳細にちゃんと書かなかった俺も悪いが本垢はリンクしてあるし…!
いやいやそんなことはどうでもいい!ナオちゃん何してんだよ!!

「ナオちゃん!」

「?」

「俺、ナオちゃんとの会話普通に楽しかったんだけど?」

「……。」

キッと睨み付けられ、すぐに視線を落とす。
な、なに…?俺変な事言った?言ったか。言ったな!

「ごめ…」

「俺だって楽しかったわ…」

「……へ、」

あ、変な声出た。

欲しかった言葉を貰えた。驚いた。






「そっか、アヤカって役名なんだ。あんた役作りに没頭するタイプなの?女の子アピールな小物とかまさにネカマそのものだったからさ!悪いね!それにしても没頭し過ぎだろー!んで何なのあの…」

ナオちゃん口を挟む隙を与えねえ…。

「あ、あんた本名なんてーのよ?芸名でも良いけど」

「え、たかし…あ?芸名?!」

「たかし…ナオちゃんバカでごめんね」

「カーチャンやめろ泣くぞ」

「これ通じんのかよ!」

2人でばか笑いした。
なんだこの感じ…楽しいじゃん。


「ナオちゃん」

「尚也だよ」

「…尚にゃん?」

「おいふざけんな。なんだ尚にゃんって…可愛いじゃねえか!悔しいけどなんか嬉しいぞ!もっと呼べ!」

1人でよく喋るなー。

「尚にゃん、アヤカの出る舞台見に来てくれる?」

「あ、いいよー。」

軽いな。

「いつよ?」

「予定では3ヶ月後…」

「ふーん…じゃ、置きチケっつうの?「尚にゃん」でよろしく!」

「ははっ尚にゃんってめっちゃ気に入ってるじゃん」

「うん、たかしが付けてくれたあだ名だから」

ニカッと笑いながら言いのける。


「んじゃー今日はお開きにしますかぁ!」

「ん、そうだね。あ、ライン交換しない?」

「良いよ!あ、待って、名前変える!」



『尚にゃん』が友達になりました。


「おい!!」

「良いっしょ!」

「ははっ、めっちゃ良い!」

「んじゃ、またね、たかし!」

「うん、またね」



チロリロリーン♪

ん?


『たかしめっちゃ可愛かったわw』

なんだそれ!

「こっちのセリフだわばかやろー…」



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