雨男、のち晴男。2
 2009.03.06 Fri 23:08

前回『雨男、のち晴男。1』を読んで下さって、ありがとうございました。


ちょろっと出てきた、護衛戦団副団長さんがかなり脳内にでばってきていてとても困っている状態です。
…おかしいな…当初は脇役もいいとこなぐらいの脇役だったのに…!

とりあえず落ち着かせてみようかとちょろっと小話を書いてみる事にしました。



注意です。
今回は、護衛戦団のとある日とある時間という話になります。捏造激しいです。
副団長というオリキャラがでばります。名無しです。
CP的に言うと、副団長→団長です。一方通行です。
前回のだべりを読んでからの方が話がわかりやすいかもしれません。


大丈夫そうかなぁと思われた方は下へどうぞ。






























控え目にノックをしてドアを開けると、机に向かっていただろう彼が、顔をあげてにこりと微笑んだ。

「どうしました?」
「追加の書類です」

手に持っている紙束を示すと「オヤオヤ」という声が聞こえた。

「わざわざスミマセン。…あそうだ、お茶飲んでいきません?」

立ち上がる上司に慌てると、頼みたい事があるので前払いですよ、と。それに、

「私の楽しみのひとつですから。あ、書類は机の上に置いといて下さい」
「…わかりました」

数歩歩いた先にある机に書類を置いて、ふと視界に入った銀色の光。
拭くのに使っていたと思われる、柔らかそうな布の上に細身な鎖の通った指輪がひとつ、置いてあった。

「……これは……?」
「…ああ、それですか?」

小さな呟きを聞きつけて返事をした彼が、こちらにやってきてそれを手に取る。

「これは、たいせつなモノなんです」



決して長い付き合いとは言えないが、それでも他の者よりは深いそれだと多少は自負していた。
けれど、その人のそんな表情は初めてで。



「…恋人、ですか」
「いいえ。…預かりモノなんですよ」

微かに首をひねった自分に、苦笑を返される。

「子供の頃に別れた友達から預かったんです。彼のたいせつなモノなので、きちんと返さないとって思いまして」

なくさないように、肌身離さず持ち歩いているんですよ、と彼は穏やかに、懐かしそうに、でもどこか寂しそうに話してくれた。

「…元気で…いてくれたらいいんですけど…」
「…」
「…スイマセン、こんな話して」
「いえ…」

今お茶淹れますね、と背中を向けた彼をじっと見つめる。

彼のなかにはその『友達』がずっといるのか、と思う。
昔の事に手が出せるなんては思わないが、それでも、なんだか。

「……」

ふるりと首を振って今浮かんだ感情を追い出すと、それを見ていたらしい彼がどうかしたかと聞いてきた。
何でもないという旨を伝えて淹れてもらった紅茶を受け取った。










………へたれ?

ドウニモナラナカッタ感とナンダカヤッチャッタ感がまんまんです。

…すいませんでした…。
死んできます☆


ぶるっく団長の紅茶セットは自前です。きっと。

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