ある暑い日の出来事
「あっつ…………」

「九月だってのに何だよこの暑さ………」

夏休み、ジュネスのバイトが休みらしく陽介、完二、クマ、直斗という珍しい組み合わせで揃っていた

「ヨースケ!アイス!アイス食べたいクマ!」

「あ〜………アイスなぁ……そういやこっから駄菓子屋近かったっけ………」

そう聞けばクマが張り切って手を挙げた

「はいっ!!じゃあクマとカンジで買い出しする!!」

「待てコラ、何で俺が入ってんだよ!!!」

「あ、じゃあ僕が「やっぱり俺が行く!」
完二の声に直斗が立ち上がればそれを制止するように完二が立ち上がった

「え………?でも巽くん、嫌なんじゃ……」

「誰もいかねぇとはいってねぇ。いくぞクマ」

そういうと完二はクマを引き連れて駄菓子屋へと向かった
その様子に陽介はピンときたのかニヤニヤとニヤけだした

「………何ですか」

「いやさぁ、アイツわかりやすい性格してるよなぁって」

「………わかりやすい性格、ですか?」
「ははっ、まぁこっちのハナシってやつ」

つまり、完二は直斗とクマを二人きりにしたくなかったのだろう。
相手はクマとはいえ心配には違いない

「おっ、きたきた」

完二とクマはとても大きな袋を抱えていた

「………おい、クマ、完二………お前ら何人分だよそれ」

「10人分クマ!!あ、心配しなくてもヨースケも三本くらいなら食べれる!!」

「いやいやいや、そーじゃなくて!!!つか、三本もくわねぇよ!!」

陽介のツッコミがクマへと飛んだ

「これは………さすがに食べ切れないんじゃないですか?」

クマからアイスを渡されれば残りのホームランバーを見て本音が漏れる

「大丈夫!!そうなったらセンセイに持ってけば…オッケーね?」

「解決、みたいな顔すんな!!!つか、解決どころかマジでアイツ全部食いそうで怖いし……」
はぁ、とツッコミ疲れた陽介がアイスを早速食べだした

「なぁ、かん…………Σってちょ、お前鼻血!!!!!!」

ポタ、ポタ、と鼻血が地面へ落ちる
完二の視線の先はホームランバーを嘗める直斗
しかも、暑さの為か溶けたアイスが手やら腕やらに垂れていた
「お前なぁ………気持ちはわかんなくないけどさ、さすがに…………」




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