ね、探偵くん?
「まさか、女の子だったなんてねぇ………?」
迂闊だった。
まさかコイツが……………
「………離して頂けますか?僕は貴方とこうしてる時間なんかないんです」
「うーるさいよ、探偵くん?いや…………探偵さん?」
その瞳は笑っているようで笑ってはいない
「………何がしたいんですか。こんな所に呼び出しておいて」
真っ暗な廃屋。
きっと叫んでも、誰もこない。でも力では勝てないだろう
相手は男だ
「僕さぁ、この世の中がほんと楽しくないわけよ。だから考えた………田舎じゃ面白そうな店だってないし……」
その時足立はニタリと笑えばとんでもない事を口にした。
「白鐘直斗くん。君ってさ、経験あるの?ないよねぇ……」
「!!!!!!……なっ……………」
「君を飼い馴らすのも楽しそうかなって。あぁ、安心してよ……殺しはしないから…考えても見てよ、変な力が使える君と拳銃しかない僕じゃたたかっても勝ち目はないし逆に僕が殺されちゃうだろうし」
…………恥ずかしくないのか。この男は
だーからァ、とニヤニヤしながら近づいてきた
ジリジリと後ろへ下がる
“ガチッ”
「!!!!????」
腕が、動かない。
―――――手錠だ
「探偵といえどもやっぱり子供、まだまだ甘いねぇ」
なんだか身体が怠い
クラクラとする
「そろそろ効いてくる頃かなぁ?なんで僕がここに呼び出したかわかる?勿論人がいないからっていうのもあるけど………君がくる前にちょっと細工しといたんだよ」
ニヤニヤと笑う相手
意識が、切れた――――――
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