ヒロ中!
 2011.05.17 Tue
※兄貴以外女の子





「プロシュート!」
『おう、ホルマジオじゃねえか。ん、あ?』
「これ。一枚やるよ」
『チケットか?へえ、サッカーか』
「お前、前行きたがってたじゃねえか。だからよう、行こうぜ」
『お前よう、そういうのはいい男にくれてやれ。お前みてえな奴ならいくらでもモテんだろ』
「お前がいい男だから誘ってんじゃねえか。行こうぜ」
『悪いな、パス。今日は先約が入ってんだ』
「なんだよ、あたしの誘いは断るってえのに他に何があんだ?」
『そういうのは意中の相手に使うこった。まあ、今日はメローネあたりでも誘ってみな。さっき暇そうにしてたぜ』
「あのシリコン巨乳女を?あいつはサッカーボールじゃなくて別のタマばっかり見るんだぜ」
『だろうな。じゃーな。くれぐれも適当な男にタマくれてやんじゃねえぞ』
「……しょうがねえなあ。誰のためにチケット取ってやったんだか。ざまあねえ」



「プロシュート!く、来るな!」
『……んだよ、イルーゾォ』
「来るな、ここから先に立ち入ることを許可しないイイイイイイ!」
『どきな。水飲みに来たんだからよう』
「だ、だめ、来るな、来るな!」
『……んだよ、いいじゃねえかきっちん入るくれえ』
「だめ、だめだから!」
『ああ?っつーか、なんか焦げ臭、』
「だから、だめ!ほらさっさと行けって!あ、わかった、私が水持ってってやるから!」
『……お前、さては、』
「いいから!ほら出てけ!じゃないと引きこもる!っていうかお前を鏡の世界に、」
『へえへえ、わかったから。じゃーな、イルーゾォ御嬢さん』
「……まさか誰かさんのためにクッキー焼いて焦がしたなんて言えないじゃん」



「プロシュート!」
『おいメローネ!下着でうろつくんじゃねえっつっただろうが!』
「いいじゃん、別に。あたしとあんたの仲だしね。それにこのチーム女だらけだし。女同士ってことで、ね」
『俺は男だぜ。それにアジトは娼館じゃねえ』
「まあまあ。それよりさ、ちょっと手伝ってよ。後、ホックとめてくれない?」
『手前で出来るだろうが』
「いいから。と・め・、…モゴッ」
『黙れ。……で、これをとめろって?あ、何だこりゃ?面倒くせえ』
「プロシュートって、案外乱暴なんだね。ちょっと、興味ある。あんたは、どう?」
『さあな。悪いが、俺はとめるんじゃなくて外す方が慣れてる』
「あっそ。もういいよ、今度はこのブラジャー外してね」
『気が向いたらな。じゃ、くれぐれも風邪ひくんじゃねえぞ』
「……あっためてくれればいいのに、ね」



「プロシュート!」
『んだよ、ギアッチョ。俺は今忙しいんだ』
「あたしだって忙しいぜ!お前よう、よくもここ!ここぶつけてへこませやがったな!」
『悪いな、俺運転慣れてねえんだ』
「手前…!だーッ、ここ、擦れて……!」
『ああ、確か何かがかすった気がす、』
「畜生!クソッ!どうすんだよこれはよう!こんなことになんなら手前なんかに車貸すんじゃなかったぜ!」
『悪い、後で必ず落とし前はつける』
「落とし前だあ?」
『そうだな、たとえば……ドライブとかな』
「馬鹿か!?誰が手前のクソみてえな運転に付き合うか!」
『冗談だぜ。本当に悪かった。明日にでも俺が修理に出してやるから。じゃあ。悪いが、ちょっと用があんだ』
「……だったらあたしが運転して……って、なに考えてんだよクソックソッ!」



「プロシュート!」
『おう、リゾット。一つ寄越しな』
「いや、大丈夫だ。これぐらい持てるさ」
『レイディの手を煩わせるような男なんてこの世にいる価値はねえ。ほら』
「グラッツェ。ところで、今日は活きのいいイサキを買ったんだ。どうだ、今晩家に寄っていかないか」
『悪いな、今日は先約があんだ。でもよう、イサキかあ。香草焼きにでもしたら美味いだろうな』
「あ、ああ、そうだな……」
『どうした、暗い顔してよう』
「いや、別に。少し買い物で疲れてしまったみたいだな」
『ハンッ!だったらもう一袋寄越しな』
「え、あ、」
『家まででいいんだろ?』
「あ、ああ」



『ペッシ!』
「あ、兄貴ィ!」
『手前こんなとこにいやがったのか!今日は服を買いに行く約束だったろうがよう!』
「え、もうこんな時間……!す、すまねえ兄貴!」
『まあいいぜ。ほら、行くぞ』
「は、はいよ。それより、どうしてここにいるってわかったんですかい?」
『お前の行きそうなところなんて釣りくらいしか思い浮かばなかったからな』
「兄貴ィ……さすがっす」
『ああ、そうだ。リゾットが今日活きのいいイサキが入ったっつってたな。買い物終わったら寄って行こうぜ』
「え、いや、あたいは、いいっす……(リーダーは兄貴のことが好きだから誘ったんだろうな……)」
『そうかあ?ほら、行こうぜ』
「は、はいっす!」





ヒロイン中毒
略して
ヒロチュウ





『ねえソルベ』
『どうした、ジェラート?』
『結局さ、プロシュートって誰とくっつくと思う?』
『さあな。一つ言えるとしたら、あたしとお前は候補から外れてるってことだな』
『そうだね』
『それと、』
『それと?』
『あたしとお前はすでにくっついてるって事』
『ソルベ……』
『ジェラート……』

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