拍手
キャラバンメンバーでパロディシリーズその1!
『桃太郎』
配役は…アミダ様のい・う・と・お・り!
管理人「長くなってきたので新しいところから載せてます。どうしてこんな長くなった」
ユーリ「貴女の無計画さ故、の一択ですね」
管理人「orz
あ、前回までのは捧げ物に格納されてますので、見たい時はそちらからご覧下さい」
それでははじまり、はじまり〜!!
日も沈み始め辺りが闇色に染まり出した頃、ライトとリップは少し大きめな町に到着しました。しかし、かたやかなりの田舎者、かたや少女に化けた野生の狼という2人(?)旅となれば―
ラ「あれって何してるんだろ?」
リ「わたしが知るワケないじゃん。てゆーかコレ何?」
ラ「お金だよ。それを渡すことで食べ物とかが貰えるんだ」
リ「ふーん…難しいね人間は」
非常に世間知らずなおのぼりさん2人組が出来上がってしまいました。その後も辺りを見回し続けながら町を歩く2人はやっぱり田舎者丸出しで、悪人達にとっては格好のカモに見えるようでした。
チンピラ「おいてめーら!痛い目見たくねぇなら金目のm」ガスッ
リ「…なんかついやっちゃったけどよかった?」
ラ「多分いいんじゃないかな?いかにも『悪いことしてます』って顔だし」
…カモに見えるだけで、実際は情け容赦のない力の持ち主達でした。
そんなことが数回起きましたが全てリップが撃退し、軽く夕食を食べた後、やっとのことで2人は宿を借りました。
ラ「疲れたー足痛いー歩きたくないー」
リ「(むしろいつもより動いてないかも…)」
部屋に入るなりライトは畳の上に寝転び、リップは物珍しげに部屋を眺めていました。
リ「……人間って無駄なこと得意だねえ」
たっぷり部屋を眺め終わった後、眉間にしわを寄せながら呟きました。
ラ「いきなり何?」
リ「住家は雨風凌げればいいし食べ物は食べられればいいのに、人間は無駄にデカくてキラキラした家建てたり凝った味付けするじゃん?」
ラ「まあ狼から見ればそうかもね。でもそれなりに理由はあるんだよ。家を丈夫で綺麗にすれば長く住めるし周りの人によく見られる、食べ物はおいしいほうがいいじゃないか」
リ「……やっぱりわかんない」
ラ「そっか…でも人間になったことだし徐々に慣れて…ん?」
話の途中だというのに、ライトは突然言葉を切り、何か考え始めました。ライトの不可解な行動に、リップは眉間にあったしわをさらに険しくしました。
リ「いきなり何?」
ラ「あ、ごめん……今言ってて思ったんだけど、人型から狼には戻れなくなるのかな?って考えちゃって…」
ライトの疑問を聞いたリップははっとしたような顔をして「考えてなかった…」と呟き、ライトと同じように考え始めました。
リ「ならやってみようか」
二人はしばらく考えていましたが、これは考えてもわからないという結論に至ったのか、リップが実行することになりました。そしてその瞬間、リップの周りは煙に包まれました。煙はリップを中心として渦を巻き始めましたが、ほんの1、2秒すると煙は霧散し始めました。そこから約5秒、煙が発生し始めてからは約10秒して煙が去り、そこには―
リ「戻れるもんだねぇ」
元の狼の姿をしたリップがいました。
ラ「どうやったら戻った?」
リ「戻れーって念じた」
ラ「適当だな…その姿でも話できるし」
リ「人になったらなったで服も付いてくるし」
ラ「なんというご都合主義」
リ「まさにワイ○ドハーh ラ「やめとこう。古いしマイナーで知ってる人いないだろうから」
そのまましばらくぐだぐだと話した後、ライトは布団で、リップは狼の姿のまま畳の上で丸くなって休むことにしました。
ラ「せめて座布団の上にすればいいのに」
リ「ふかふか過ぎて落ち着かないもん。ライトがいいって言うんならそこの障子とかふすまとか破いてその上で寝たい」
ラ「畳にしてください」
そうして2人は眠りにつきました。
戻る