10…【自分の気持ち・お前の気持ち】
2011.05.08 Sun 21:35
兄の歓迎会から2ヶ月後、咲夜華は頻繁に仕事を休む事が多くなった
此処に勤めだして丸2年、皆勤が取れない月より皆勤を取れる月の方が多かった咲夜華がここ1ヶ月の間に数えきれない程、休んでいる…それも無断欠勤で
それでも…始めの方はめったに休まない咲夜華が休むので“「どうしたんだろう?」”と首を傾げる程度だったが、1日出勤すれば2日間休むというペースでは先輩方の“堪忍袋の緒が切れた”ようだった
「おはよぉ・・・春咲!!」
例の如く2日間休んだ咲夜華は脳天気に出勤して来た
先輩方は“「よくもまぁ…のうのうと出てこれるわね…
それも“「ごめんなさい」”の一言もなしで」”との辛口な言葉をわざと咲夜華に聞こえるように言った先輩方に私は苦笑いを浮かべた後、咲夜華に
「さ、咲夜華・・・身体の調子は大丈夫なの?」
と問うと“「大丈夫・大丈夫ぅ」”と答えた咲夜華は1ヶ月前よりかなり痩せ顔色も悪い…そして急激に痩せた所為か目だけが血走っているが血走った目にも活気がないようにも見えた
『大丈夫・・・て』大丈夫…と言って私の問いに返事をした咲夜華に私は言葉を選び返事をする事が出来なかった…経った2ヶ月で変わり果ててしまった親友の哀れな姿に
昼休み前…
第二病棟各外来に来ていた患者さん達がいなくなって一段落ついた頃、私は自分の席の斜め隣に視線を向けた
席の主である咲夜華は朝から手慣れた手付きでパソコンを操作し2日分溜まった仕事をこなしていたように見えたが、急にぼーっとする事が多くなった
『咲夜華・・・?』ぼーっとする咲夜華を見る先輩方の目が恐ろしかった
昼食前、いつもの如く昼食を一緒に食べようと咲夜華に声を掛けると
「ごっめぇ〜ん!!
お、お兄様と一緒に食べる約束してるんだぁ〜、春咲はあっちで先輩方と一緒に食べたらぁ〜
あ!!そうそう・・・くれぐれも私とお兄様との邪魔をしないでね!!」
と悪気もなく私の誘いを断った
私は咲夜華の態度に驚き呆気にとられてしまった…“開いた口が閉まらなかった”とはこういうことなのか…と思った
以前はそうでもなかった…男遊びの激しい咲夜華でも、場所をわきまえメリハリをちゃんと作っていた
だが、今は違う…“場のわきまえ”もなく“メリハリ”もない…私から見れば、今の咲夜華は以前の私が知る彼女ではなく…別人のように見え、寂しさに悲しさを感じた私は、先輩方と一緒に食べる気にもなれず一人寂しく事務員休憩室で食べた
−−−−−−−−−−
※兄視点…
「はぁぁぁ・・・晃さぁまぁ〜・・・
早く・・・早く入れて下さぁ〜いぃ〜
も、もう咲夜華はぁ・・・我慢が出来ませぇ〜ん」
この女の口でイったばかりの俺に女は自分の膣に入れるよう迫る
『そろそろ・・・この女も用済みだな・・・』ニヤリと笑みを浮かべ例の如く携帯を手にし電話をした
電話をした相手は5分たらずで俺がいる部屋に来た
「吉川、この女・・・お前の目利きでどう思う?
俺的にはそろそろだと思うのだが・・・……」
「そうだなぁ・・・確かに俺的にもそろそろだと思うが・・・……
お前の妹との会話や接し方を目にしたら・・・もう少し掛かりそうな気もする」
と女の背後から膣に侵入し律動しながら、吉川は言った
この吉川という男、俺の医学部時代の悪友であり良きライバル…女が飲んでいる非合法薬物の“エクスタシー”はこの吉川が作った試薬品でまだ市場に出ていない、
この最新“エクスタシー”の効き目をこの女で実験しているのである
「それにしてもこの女・・・の此処はかなり締まりがいい・・・……
数え切れない程の男を咥えてきたような淫乱女の此処が処女ように締まりがいいのは・・・もしかしたら俺が作った“やつ”のお陰かもしれない
今度は薬を飲む前のこの女とヤって・・・臨床したいものだ」
と吉川がニヤリと笑みを浮かべている合間に女は
「はぁぁぁぁ・・・もうぅ・・・咲夜華・・・い、イきます
あ、晃さぁまぁ〜・・・さ・夜華と一緒にイってぇ〜・・・咲夜華の中にたっぷりと注いでぇ〜・・・……」
と絶頂し、吉川も女の中で果てた
“「はぁぁぁん・・・熱ぅいぃぃ・・・……」”と言って女は意識を失った
失った女の膣からは吉川が注いだ白濁液が溢れ出し床を汚した
意識を失った女をその場に残し俺と吉川は部屋を出た
「臨床の事はともかく・・・薬を飲んでいない女とヤるなら・・・まずは壊れないと駄目だな
今の状態なら・・・この女はあくまでも俺とヤっていると思っている筈だからな・・・……」
と言うと、吉川は舌打ちをし帰って行く後ろ姿を目にしながら、俺は自分が言った言葉に虫唾が走った
自分自身を含めて男という者は愛しくもない女を性の対象に出来る生き物だ…と薄汚れた床の上で意識を失っている女の顔を見て思った
お昼休憩終了直前ぎりぎりになって咲夜華は事務所に戻って来た
『咲夜華・・・……』お昼休憩終了時間に間に合う為に走って来たのか、咲夜華は息を切らしている
そんな咲夜華に声を掛けようとした瞬間、私より先に先輩が話し掛けた
「安斎さん・・・あんたいい加減にしなさいよ!?
1日来たら2日無断欠勤するって生活をあんたが繰り返していたら・・・あんたと一緒に働く私達に迷惑が掛かるって事・・・分からないの
あんたの存在自身がとても迷惑なのよ!!
そりゃぁ・・・この頃、身体の調子が悪いのはよく分かるわ・・・……でも、それとこれとは話しが別よ」
と先輩が言い終えたところで橋倉主任が
「安斎君・・・君に話しがある
此処では言い難い事だから、僕の後について来てくれないか?」
と神妙な表情にため息混じりな橋倉主任は咲夜華に声を掛けた
咲夜華はコクリと頷き事務所を橋倉主任と共に出て行った
数分後…事務所には橋倉主任だけが戻って来た
「あの・・・さ、安斎さんは」
と話し掛けると橋倉主任は
「古川(先輩)君が口にしてたどおり僕も1日出社して2日無断欠勤をする・・・という状況を気になっていてねぇ・・・事務長とここ数日間話しあっていたんだよ・・・……
結論から言って・・・安斎君には少しの間、休日を取ってもらう事にしたよ」
と神妙な表情を浮かべる
今日から咲夜華には期間無しの休日が与えられる事になった
悲痛の表情を浮かべると橋倉主任は苦笑いを浮かべ
「東君・・・君にばかり気を使って悪いが、休みの日にでも安斎君のマンションに行って安斎君を見に行ってくれると助かるんだが・・・」
と私の肩を軽く叩いた
私はコクリと頷き“「分かりました」”と返事をした
数日後の日曜日…
数日前の咲夜華の様子からおそらく部屋の掃除等ままならないと感じた私は、夕食の材料を手に昼過ぎ頃アパートを出た
形的には橋倉主任に言われ咲夜華のマンションに行く事になったが、高校時代から親友だった咲夜華のマンションには橋倉主任に言われなくても行こうと思っていた
『なんか・・・久しぶりだなぁ』咲夜華が住んでいるマンションを下から見上げた
咲夜華は高校時代から一人家を出て私が今見上げているマンションに住み始めた
その頃、咲夜華の母親は再婚をした義理の父とは昔から顔見知りで子供の頃から咲夜華を舐めるような眼差しで見ていたが、中学に入り女性らしい体系に成長すると義理の父は咲夜華の母親に隠れ身体を触ろうとした時が何度か有り危機感を感じた咲夜華は実父に頼み手頃な中古のマンションを買って貰う事にしたらしい
高校の頃から一緒の病院に勤め出した一年程はよくマンションの方に遊びに行っていたが、ここ一年間は休日でもお互いのマンション(アパート)に行ききする事なくもっぱら郊外に出来たショッピングモールに二人で行く事が多かった為、咲夜華のマンションに訪れるのはとても久しぶりだった
『5階と・・・』以前来ていた事も有り、私は咲夜華のオートロックの解除の仕方を思い出し解除をした後、エレベーターの5階のボタンを押した
久しぶりに乗ったエレベーターは、咲夜華の部屋がある5階まで止まる事なくノンストップで一気に登った為か5階に着いてエレベーターから降りて直ぐ足元かフワフワとした感覚を感じた
『エレベーター酔いしちゃった・・・……』心中で苦笑いをした後、咲夜華の部屋がある503号室のベルを鳴らした
“「はぁ〜い、何方様ですか?」”と咲夜華の元気そうな声が中から聞こえ私は少し安心した後、自分の名前を提示した
“「春咲!?
わざわざ来てくれたんだね…ありがとう」”と言って玄関のドアを開けた
咲夜華が期限無しの休日を病院(会社)から与えられて気分が良いのか、顔色以外の見た目はとても良さそうに見えた
「咲夜華、身体の調子はどう?」
と問いながら、荷物をキッチンに置こうとした矢先、咲夜華の顔色は一瞬で豹変した
“「何しに来たの…」”と咲夜華の声が響いた瞬間、女の弱力(じゃくりき)とは思えない程の強い力で私をキッチンから引きずり出す
「痛!!さ、咲夜華!!?・・・……
わ、私はただ・・・夕食を一緒にどうかと思って・・・……」
と言う私に咲夜華は
「私が気付いてきた生活を邪魔しないで
は、早く帰って!!もう・・・友達面(づら)しないで・・・二度と来ないで!!」
と大きな声で叫びながら、私を玄関から突き飛ばした
“「さ、咲夜華、咲夜華!!」”私は我を忘れて彼女の名を呼び続けた…玄関のドアを何度も叩きながら
数分後…何も反応のない玄関のドアを叩き続けた私は疲れ果て、もう叩こうとする気力がなくなった頃…玄関のドアが少し開いた
“「春咲…忘れ物・・・
来てくれて…本当に嬉しかった……
でも…もう二度と来ないで…お願い」”私が夕食に…と買って来たカレーの材料が入った袋を直に地面の上に置き一言言ってドアを閉めた
一言言い終わった咲夜華が浮かべた表情は、“何か”を私から守ろうとしているようにも見えたのだった
『咲夜華・・・……』再び溢れ出した涙を拭い、咲夜華のマンションを後にした
『今までで・・・咲夜華が気付いてきた生活を・・・私が壊した物なんてあったのだろうか・・・……』咲夜華が住むマンションの最寄り駅までの道を重い足取りで歩きながら、心中で同じ言葉が繰り返され流れていた
高校の頃から親友で
東 春咲の“東”から籍が外されているのに…何故か“東”という姓に拘る理由を知っているのも彼女だけだった
私の秘密を全て知っていて…
彼女の秘密を全て知っているのも…この世でたった一人、自分だけだと疑わなかった…なかったのに彼女は今、自分で気付いてきた生活を…最高の生活を私の存在たった一つで壊されると信じきっている
私が原因で壊れる生活とはどんな生活なのだろう…
彼女が言う生活が言葉(文字)の違う“生活”と私が気付く頃にはもう…引き返す事が出来ない所まで彼女の身体に“何か”が蝕むように浸透していた
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※兄視点…
咲夜華という女が病院から無期限の休日を与えられてから3ヵ月後、女の目は血走る事も無くぼーっとただ一点を見つめる事が多くなり俺という執着も薬を服用している時は勿論、服用の間が空いている時でさえ無くなった頃、薬の製造者の吉川は女に薬を服用させる前と服用した後の女の膣の締まりを比べるべく、女の膣に自分自身を背後から入れた
「あうぅぅ〜!!
あはは!!アハハハハハハハハハ・・・気持ちぅぃぃ〜」
俺の目の前で女を四つん這いにし、背後から吉川の律動を受け入れてい女の…喘ぎとも雄叫びども言える声を発しながら
「うぅ!!?締まる!!
これは・・・病み付きになりそうだ」
吉川は律動しながら器用に愛用のノートに実験の結果を書き込んでいる
「壊れるまでに時間がかなり掛かるが・・・媚薬として最高の出来だ
この女のように救いようのない淫乱も・・・処女ように締まりが良くなる・・・くはぁぁ・・・
女!!出すぞ」
「出して!!出して!!
ぁあははは!!アハハハハハハハはぁぁぁ〜」
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