初音ミクより青い(決して緑ではない)
2024年09月23日 (月) 23:44
NG騎士ラムネ&40が終わり、それと入れ替わる形でYouTubeの葦プロダクション公式チャンネルが『魔法のエンジェルスイートミント』の第1話を無料公開している。まあ、ラムネのように毎週更新される(1話ずつ上がり、2話からは古い順に消えていく)のか、それとも1話だけ上げたに過ぎないのかは、来週になってみないとわからないが。とはいえ、こんなアニメがあったこと自体これまで知らなかったから、かなり興味深い。主人公は最初から魔法を使っており、地上人ではなく向こうの世界の人間だそうな。普通の魔法少女ものは、異界からやってきたキュベレイみたいな名前の異形の魔生命が、かわいい小動物のふりをして、人間界の平凡な一般人である主人公に接触をはかり「ぼくと契約して魔法少女になってよ」などと持ちかけ無知な子供を罠にはめるのが一般的であるが、主人公が異界の者で最初から魔法が使えるパターンは珍しい。また魔法ショップという設定も、おジャ魔女どれみとリトルウィッチパルフェがともに1999年で、スイートミントは1990年なので、だいぶ時代を先取りしており、言わばどれみパルフェは後発のパクリ設定ということになる。魔法ではなく錬金術になるが、マリーのアトリエでさえ1997年だから、このスイートミントは当時は相当斬新な設定だったんじゃないだろうか? それで12歳になると魔界の者は人間界へ修行に出るのがしきたりだそうで、どこかで見たような展開(魔女の宅急便が1989年で、その影響を受けたものと思われる)で人間界の町に着くのだが、当たり前のように日本語を喋っているから当然人間界の民は日本人の名前がついているものと思っていたら「私ナッツ」とか言い出す。日本じゃないのか。日本人が描いてるからあまり外国人っぽい顔してないな。日本人かと思ったわ。あるいは夏子とか夏美とかいう名前であだ名がナッツなのかもしれないが。それにしたって、いくら同じアニメの登場人物とはいえ、同じ国で暮らしているわけじゃなく魔界人と地上人なのに、似たような系統の名前がついてるのはちょっとおかしいだろ。たとえば「ちっちゃな雪つかいシュガー」では、妖精たちはシュガー、ソルト、ペッパーといった調味料や香辛料などの名前だが、人間たちは普通の名前(ドイツやベルギー系?)だ。国が違えば言語が違うのは当たり前なのに似たような名前がどちらの国の民にもついているのはちょっと説得力がないぞ。手抜き設定だ。それとキャラデザのせいもあるだろうけど、少年らしきキャラがほとんど女顔で、場合によっては女性の声だから、みんな女子みたいに見える。多様性の時代を先取りしすぎだ。描き分けができないタイプの絵師なんだろう。これは流行らん。現代のヲタクの間でも一度もその名を聞いたことがない作品だったが、これでは正直仕方ないと思う。それと主人公の魔女が人間界で最初に少年に出会うみたいなパターン。どうせこれも「〜宅急便」の影響なんだろうが、12歳にもなって今まで魔界に気になる異性くらい居なかったのかよと。人間界のチャラい男とくっつけたがってるのが見え見えでどうにも好かん。で、これまた「〜宅急便」と同じパターンで、特に魔女であることを隠す必要がないらしく、人間界でも普通に人前で魔法を使っていいようだ。魔法ショップの設定以外は別に斬新でも何でもなく、要するにこれまでの魔法少女ものの鉄板パターンに、いくつか「魔女の宅急便」の影響を受けてそっち寄りに変更した設定があるだけで、主人公が魔界人で最初から魔法使いなのも、年齢で人間界に修行に出ないといけないのも、その行き先が日本じゃないのも、魔法使いであることを隠す必要がなく人前で堂々と魔法を使えるのも、結局全部「魔女の宅急便」と変わらない。そりゃ流行らんわ。
ファンアート(は当時何と呼んでいたのか?)
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