カフェラテ様より(南門)



所々に煙草で焦がした痕のある畳。何年も使われた形跡の無い机には、積み重なったCDが数枚。エロ本の隠し場所まで知っているこの部屋に、南方は今日も入り浸っていた。


のそりと立ち上がった門倉が、そこらに脱ぎ捨ててある南方のジャケットを拾い上げる。内ポケットを探った手には煙草が一本。


二人で過ごす時間が長くなってから、煙草の銘柄は揃えている。もちろん合わせたのは南方だ。

煙草をくわえたまま窓を開けようとする門倉に、南方が制止の声を上げる。



「…なんじゃ」

「開けん方がええじゃろ。近所におどれの喘ぎ声が響き渡ってしまうからのぅ」

部屋の中心に据えてある煎餅布団の上にどっかりと座った南方が、ふてぶてしく笑う。門倉は一瞥し、中指をたてて返した。


「笑かすのぅ。おどれの攻めごとき無音じゃ、無音。」

「…そうまで言われたら引き下がれんのぅ。わしが勝ったらおどれは罰ゲームじゃ」


「ええじゃろ。そんかわし、わしが勝ったらおどれは「猛犬注意」の札さげて1日わしの番犬じゃ」

そう言い放つ門倉を手招きする。寄って来た門倉を南方は薄い布団に押し倒した。


深くキスをする。畳と、淡く香る門倉の香り。二人で暴れるには狭すぎる小さな城で、何度となく繰り返した行為を、今日は特に丁寧に。


八重歯をくすぐり、舌をからめとり、小さく吸っては蹂躙する。

5分ほどそれを繰り返した頃だろうか。

「…っ…気色悪いヤツじゃのぅっ…キスばかり…」

「それは気持ち良いととってええんじゃろ?」

再び口づける。それと同時に胸の突起をはじくと、門倉がやっと細い声をあげた。


「…はっ…」


「賭けはわしの勝ちじゃのぅ?」

「ちっ…好きにせぃ」

「なら…」




チョコが欲しい。




「は?」



唖然としながら、門倉の頭は今日の日付を思い出していた。





キリリク記念に、カフェラテ様より門倉宅の煎餅布団の上でいちゃつく南門を書いて頂きましたーっ!!
 幸 せ 過ぎますっ!!!なんっって萌えるんだーーっ!!(*´□`)=зしかも2月14日だと言うことでバレンタインネタにして頂きましたvv
私の南門の原点は間違いなくこの南門でございます!(*´`)
カフェラテ様、本当にありがとうございましたvvv

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