直接的な描写はないけど、無理やりです。苦手な方は、ゴーバックをおすすめします。

























この俺が、柄にもなく本気で誰かを手に入れたいと思った。その相手は、同じ部活の後輩で、男だった。










今日も、視線を感じる。その主は例の後輩、影山飛雄だ。
自慢ではないが俺は実力も人気もある。だから人から視線を向けられることは稀ではないし、その視線が羨望、嫉妬、恋慕などどういった種類のものかと言うことも大抵分かる。
しかし、影山から感じられるのはそのどれでもなかった。
あるのはただ、あの人の技術を真似して盗もう。そういった、感情のない視線だった。








部活も終わり、今日の鍵当番である影山は口には出さずとも俺の着替えが終わるのを待っているようだった。

「ねぇ、影山」

「…はい、なんですか?」

「お前、ずっと俺のこと見てるっしょ。」

「え、あ…はい。サーブとか、そういった技術を参考にさせてもらってます。」



ふーん…あぁ、そうなんだ。気づいちゃいたけどやっぱり本人の口から聞くと意外に堪えるなぁ。ははは。は、はは。



気に入らない、気に入らない気に入らない気に入らないね!!

だってそうだろ、俺はお前を愛してるんだよ?お前が欲しくて欲しくてたまらないんだよ影山!!
俺がお前を愛してるんだからお前はそれに応えるべきだって、なんで気がつかないんだよ。なんでそうやって表面しか見ようとしない。鈍すぎるだろ。この俺の愛が一方通行だなんてこと、あって良いハズないのにだぜ?





考えてみろよ。おかしいだろ、こんなの。


















瞳に涙を溜めた影山が後ずさる。すかさず手首を掴み、鍵を奪いとる。

残念だったね、ご存知の通り内側からも鍵をかけられるタイプの部室だ。



「ゃ、やだ…」

「何が嫌なの?今から君は俺に愛されるんだよ、むしろ光栄じゃない?」
「ひっ…う、ぅ…や…誰か…ふぐっ!」


あれれ、なんでそんなに怖がるかな?
なんかムカついたからとりあえず片手で口を塞いでロッカーに思い切り押し付けてみた。口というよりは最早顔の半分は覆われている。
さすがスタイル良いもん。顔も小さいね。
「何?誰かって。いるわけないじゃんそんな奴。大概にしてよ、そんなに俺を嫉妬させたい?ねぇ、分かってるの?影山…影山、ねぇ、飛雄、トビオちゃん。」







見開かれた目から涙を流す飛雄は今まで抱いてきた奴らなんて比べものにもならないほど綺麗だった。
でもこれから一晩かけてもっと綺麗にしてあげるよ。


喋れない君が今、何を思い、何を望んでいるのか。
敢えて見てみぬ振りをしてみようか。

いや、やっぱり全部読み取ってあげる。




その過程を通して、更に愛は深まるんだろうからね。












目は口ほどにものを言う
(愛してるから、愛して)







私の及影のイメージェ…

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