長い休みに比例して多く出された宿題に溜息が出る。既に夏休みも残すところ半分を切ってしまい、ようやく焦りを感じて、さぁ、残りをどうやって片付けようかと膨大なそれに目を向けた時だった。ふと、名案が頭をよぎった。そうだ、どうせなら楽しい方がいい。瞬時に携帯で佐久間宛てにメールを打った。

『今日俺ん家来て宿題手伝ってくれないか?』


* * *


それから程なくして佐久間が家に来た。案の定、佐久間も宿題にあまり手をつけていなかったようで大量の宿題でパンパンに膨れ上がった鞄を背負ってきた。

「じゃあ、始めようか」
「おう」

時々会話をしながらもくもくと宿題を進めていると不意に佐久間が疲れたーと背中を伸ばして、ぽすんと後ろに倒れた。ちょっと休憩。とスッと目を閉じて寝てしまった。

「佐久間そろそろ起きろー」

30分くらい経って、そろそろ起こしてやるかと声をかけたが全く起きる気配がない。ごろんと寝返りをうってこちら向きになった顔は幼い。側に寄るとなんだか無性に愛おしくなって、整った唇にキスする。ただでさえ久しぶりの逢瀬なのにこんなに無防備に寝ている恋人を前にして引き留めていた理性は弾けてどこかへ行ってしまった。唇を下へとずらしていき、首筋を舐めるとぴくんと佐久間が反応する。細い体は簡単に組み敷かれた。

「やっとお目覚めか」
「ちょ、源田何やって、んっ」

それからまた少し下へとずらして、鎖骨を吸うと長い銀色の睫毛が震えた。そんな仕草にさえ興奮して下腹部にカッと熱が集まった。

「こうゆうのも随分とご無沙汰だろ?」
「やめっ、…ぅああ」

Tシャツを捲って乳首を口に含む、空いたもう片方の乳首を片手で弄る。ちゅっとわざと音を立てて吸うと細い肩が跳ねた。そのままジーンズと下着を下げると、露になったピンと勃ち上がったそれ。ああなんだ、結構その気なんじゃないか。

「挿れるぞ、力抜け」
「んっ…」

後孔に先端を当てがって、挿れる。久々の性交に、慣らしていないそこはやはり先走りだけでは狭くてきつい。痛いくらいの締め付けに堪えて腰を進める。

「ひっ……、あ、やぁぁ!」
「くっ、佐久間」

突き上げる度にあがる佐久間の嬌声も、堪えられず流れる涙も、辛そうで可哀相なのに可愛くて仕方がない。

「ふぁ、あっ……げんだ、げんだぁ!!」

ふと佐久間の腕が伸びてきて、首にしがみついた。不意打ちだ。一気に射精感が高まって、先に達してしまった佐久間に続いて佐久間の中に大量に精液を吐き出した。


** *


「ダルい。腰痛い」
「ホント、すいませんでした」
「お前が宿題手伝えっつったから疑いつつも来てやったのに」

そう言って無防備に寝てたの誰ですか、しかもお前、今日俺が誘っとかなかったら絶対やってなかったろ。とか心で絶対に本人には言えない悪態をついた。



キスして、それから



―――

初裏でした。後にも先にも、裏をかいたのがこれが初めてです。ちょっと恥ずい。






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