※小平太目線
※独占欲がかなり強いです
私と彼が出会って6年
同室者であり、私の最愛の人だ。
毎日頭の中は彼のことでいっぱいだ。
満月がとても綺麗な夜、縁側で月明かりを利用して読書を楽しむ彼が居た。
「なぁ、長次」
私は彼に声をかけた。
彼は書物から目を離すことなく短く返事をした。
少し彼に歩み寄って、また声をかけた。
「ちょーじー」
今度は書物から目を離しこちらを見た。
「…なんだ…?」と、彼は不思議そうな顔をしている。
私はさらに歩み寄って彼にもたれ掛かった。
彼の背中はとても安心する。
彼の心臓の鼓動
彼の呼吸
彼の小さな声が、全てが伝わってくる。
(あぁ、なんて心地好い時間なのだろう)
私は彼の顔が見えるように、体勢を崩し彼の横へ移動し、声をかけた。
「長次」
「…?」
彼は少し不思議そうに私を見ている。
私は言った、
「口を吸わせてくれ」
私は驚いている彼のほうへジリジリと寄っていく
「…誰か来たら…どうする…?」
彼が少し赤くなりながら私に聞いた
「大丈夫、丑の刻に出歩くヤツなど居ないだろ?」
私は彼の返事も待たずに口を吸った。
彼は顔を真っ赤にしながら本で自分の顔を隠してしまった。
(あぁ、こんな彼の顔を見て誰が我慢できるだろう)
私から彼への愛は溢れてくる。
誰も知らない君の表情、私だけが知っている。
誰も知らない君の声も私だけが知っている。
彼の行動の一つ一つがたまらなく愛しい
君を、
誰の目にも触れさせたく無いほどに
『愛して止まない今日この頃』
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同室企画様に提出させていただきました!
素敵企画に参加させていただきありがとうございました。