0808 拍手コメレス せな様(狂)
 2019/08/10 Sat 21:08


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「狂い咲きが大好き過ぎて…素敵なものをありがとうございます、と感謝しかないです!」

→こちらこそ、感謝しかないです。
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これからも応援、よろしくお願い致します。

丁度、本日は高杉様の誕生日でしたので、小ネタをしたためました。
よろしければお楽しみください。



※<三輪咲(下) 華開ク時@@@>以降の設定です。

暑くて死にそうになっていて、日付感覚がわからなくなり、毎年直前に慌てだすのはなんとかならないのか。
今年は定職についていて忙しく、尚更だ。

「晋助。誕生日プレゼント、今年は何がいい?」

なんて、桃太郎が高杉に聞いても、いつも答えてはくれない。
正確には、「おまえから貰えるなら何でも嬉しい。」だ。
それ、一番困るやつ。
以前、桃太郎が自分の袋とじ付写真集をあげてみたら、思いの他高杉が喜んだので、さすがの桃太郎もドン引きしてしまった。
そして今年、さらにドン引きする事になる。

「ああ。おまえが手に入っちまったから、おまえから欲しいものがなくなっちまったな。」
「…ぇえ゛?」

そこで、記憶が数年前に遡った。
それはまだ桃太郎が幼く、高杉の半分ほどしか背丈がなかった頃。

『俺はおまえが俺に喜んで欲しいと思ってくれる物なら、何でも嬉しい。だから、何を貰っても変わらねえ。何が欲しい なんて、聞かれても困る。』
『俺だって、晋兄がよろこんでくれるならなんでもあげたい。だから、こまる。』

目が見えなくなったからか、余計にあの頃の高杉の面影が浮かぶ。
桃太郎がどれだけくだらない事をくっちゃべっていても、高杉は真剣に最後まで全部聞いてくれるのだ。
あの時も、高杉はとても真剣な顔で、言葉足らずな幼子の話に耳を傾けていた。

『なんでもあげたい。晋兄がよろこんでくれるなら、全部だってあげるよ。でもまだ全部はあげられないから、俺がもってる中で一つだけえらんでほしいの。』
『一つずつ貰って行けば、いつか、全部貰えるのか?』

高杉は、勝手に真っ赤になっていく桃太郎の顔を、相手が見えていない事をいい事にまじまじと見つめた。

「桃。ぼーっとしてっと食っちまうぞ?」
「こんの歩く18禁が!どんだけ昔から俺の事邪な目で見てたんだ!?白状しろ!」
「…本当にしてもいいのか?」
「やっぱり聞きたくないです、ごめんなさい。」

ものは要らないとの事なら、せっかくなので兄貴達を集めて誕生日パーティーを盛大に開いて祝う事にした。

「今日はしねえの?」

三馬鹿が帰宅した後、後片付けは明日にして布団に入ったが、高杉の雰囲気は美酒により微睡んでいる。
てっきり朝までコースかと思っていた桃太郎の頭を、高杉は撫でた。

「あいつらの顔見るとどうも萎える。」
「…そっか。おやすみ、晋兄。」

楽しそうに笑った桃太郎は、高杉の懐に潜り込んだ。

「おやすみ、桃。また明日。」

高杉はもう少しだけ、これまでで一番嬉しいプレゼントを抱き締めて撫でて堪能した。



途中、<狂☆拍手お礼文☆57>より引用




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