かばち2
 2010.02.21 Sun 23:59
「ゆめじゃ、ないですよね・・・?」
「あ?夢にしたいのか?」
「っ!!いやです!夢じゃいやだ!」
勢いあまって重森さんの首筋に縋り付いてしまう
「田村」
「お、おれ、ずっとすきで・・・おれを見てもらいたかった・・・」
ぎゅうっと抱き着いていると、重森さんの膝のうえに移動させられる
「ずっと見てたぞ」
「・・え?」
「目が離せなかった、いつも」ぐっと腰を引き寄せられる
「抑えるの大変だったんだぞ?」
「・・・?」
「お前無意識に可愛いことするからよ、何度頭撫でて抱きしめそうになったか」
「っっ!・・・してくれてもよかったのに」
「まぁ職場だからな」
でも今は思う存分できるがな、と耳元で言われる

「んっ、・・・しげもりさん」「ん?お前目が蕩けてるぞ」
「だいじょうぶです・・・じゃなくて・・・」
舌ったらずな俺の言葉にも優しく頷いてくれる
(なんかもうすごいしあわせ・・・・)
「・・・きすしてほし、んぅ!」
キスして欲しいとお願いしようとしたら、深く深く奪われる
「あぅ、ふ、ぁん」「お前は・・・抑えられなくなるだろうが」
先程までとはガラッと雰囲気が変わり、獣のような瞳に射ぬかれる
「は、ぁふ・・・おさえなくていい・・・・です、んぁ・・」チッと舌打ちをした後、畳に押し倒され、さらに深く口づけられる
「んぁ、ひぅ・・・」
ふたりっきりの静かな部屋にくちゅ、と音が響く
(おとが・・・・はずかし・・)
「あ、んぅ・・・ふぁ・・」
どれだけの間キスしていたのかは分からない、でもこの時間がずっと続いたらいいのに―――
長い長い口づけが終わり、ふたりの間に透明な糸ができる
「ん、しげもり・・・さん」
「は、そんな足らないみたいな顔すんじゃねぇ」
「あ、う、だって・・・」
(気持ちよかったんだもん・・・・)
「今日はここまでにしといてやる」
押し倒したままの姿勢で耳元で、でも次は覚悟しとけよと告げられる
「ひ、ぁ、・・・は・・い」

早く次が来るのを期待してしまう
「すきです、しげもりさん」
「あぁ」
ぎゅうっと抱き着いて、ふふ、と笑ってしまう
(嬉しい・・・!)

そんな田村に重森は―――――
(こりゃ大先生達に御礼しないとな)
とこの場を作ってくれた大野と住吉に感謝をしていたのだった







(ん〜すきですよぅしげもりさ〜ん)←ぎゅうっ
(はいはい、すっかり酔いがまわってんな)←頭をなでなで







END

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