道化
 2009.10.25 Sun

愚かな道化を演じる自分
意外にも不自然さは感じなかった
なぜなら自分自身が愚かだから
そう思えばやりやすかった
色眼鏡と陰口を捨て置いて
道化の自分を門番代わりに
閉じ籠って 拒絶して
何も聞こえないように塞いだ耳
その鼓膜を震わせるのは
記憶のなかのゆるやかな雨音
世界を満たすやわらかな至福
強まる回帰願望を持て余して
追憶に胸を焦がしている
道化を演じるのは疲れたけれど
誰にも受け入れられなかった
本当の自分なんて
見せられる訳がない



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