君遠
 2012.03.24 Sat

 
 
『きみじまー』

「何ですか」

『メールしろよ』

「今電話してるじゃないですか」

『そうだけど』

「で、何か用ですか?」

『…』

「…」

『俺の声聞いてさ、何かないわけ』

「ないですね」

『あっそ』

「では逆に聞きますが、遠野くんは何か言って欲しいことがあったから電話したのではないんですか?」

『……』

「……」

『……ない』

「そうですか。私の考えが間違っていたようですね。では切ります」

『あ…ま、待った!』

「はい」

『……っ』

「…篤京、」

『……分かれ、バカ育斗』

「すみませんでした。そんなに拗ねないでくださいよ」

『…拗ねてねぇ』

「はいはい。…愛してます、篤京」

『………』

「…どうしました?」

『……れ、も…』

「?篤京?」

『…俺も愛してるっつったんだよ、バカ育斗!』

ガチャン!
ツーッ、ツーッ、ツーッ

「ホントに素直じゃないですね、全く」




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
寂しくて電話しちゃう遠野先輩どーこー?


[*前へ]  [#次へ]



戻る
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
第4回BLove小説漫画コンテスト開催中
リゼ