迷う前に愛してよ!
2013.03.17
現パロ恬→信
※蒙恬のキャラがおかしいよ
だってそうじゃん。
ずっと前から好きだった人に(いつからなんて覚えてない。もしかしたら二千年以上持ち越しているかもしれない)、感情溢れだした勢いでキスして(した瞬間殴られるかもって思ったからちょっと身構えた)その反応が予想外の真っ赤な顔だったら「あれ?もしかして脈アリ?」って思うじゃん思うしかないじゃん。
そんなこんなでお互いびっくりしたまま逃げるように別れた夕暮れから早三日。愛しい人からはメール返信なし電話応答なし目が合えば逸らされる。なぜこんな徹底的に避けられている状況になったのか誰か教えてくださいチクショウ!!!
「……ちくしょー…」
今日も折り返し電話はおろか留守電すら入っていなかった。新着メール問い合わせだって一時間に10回はやってみたもののくるのはレンタルビデオショップやらの定期メールばっかでお目当ての人物からは全くきていなかった。いい加減心が折れそう。いやもう八割折れてるけど。
自室の壁にもたれかかってずるずる力なく座る。
やっぱり無理だったんだろうか。返事が聞きたいと思っていたけどここまで避けられてしまうと聞きたくないと思ってしまう。だって、状況だけみれば100パー無理じゃんこんなの。0コンマ以下の可能性を夢見て君の返事が届かないどこかに消え去りたくなってきた、けど、でも、
スマホを取り出して電話帳をタップする。そういえばガラケーユーザーの君はいつもうらやましそうにスマホを見てましたね。コイツを勝手に使われては10%以上電池をすり減らしてくれました。こんななんでもない事にすら君が見え隠れする。逃げられないぜと笑うみたいに。…そうだね、もう逃げられないんだ、きっと。
コール音が鳴り響く。今回も取ってはくれないみたい。しばらく経ってプツ、と切り替わって女の声の留守電サービス。いつもはここで切っていた。
「…もしもし、信?あのさ、何回も電話してごめん。気持ち悪いって思っただろうけどあのキス、本気なんだ。…俺、お前のこと好きなんだよ。それでさ、わがまま言って悪いんだけど、直接お前に好きだって言いたいんだ…。だから、明後日の5時に、いつものとこで待ってる。…待ってるから…」
でも、真っ赤な君の顔にもう一回賭けてみようって思ったんだ。………その顔オカズにオナったことは、ご愛嬌で許してください。
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