柚子湯の柚子って勿体無いよね(トリップ)

桃「今日は冬至ですね」
空「トウジ?なにそれ?」
三「日短きこと至る。一年で一番太陽が出ている時間が短い日のことだ」
桃「太陽が出ている時間が短いということは、夜である時間が長いということでもあります」
杏「へぇー、成程」
桃「今夜は長い夜になりそうだ…」
悟「なりそうだ…じゃねぇよ」
杏「桃が言うとなんか怖いんですけど、やめてよ、夢に出てきますわ…」
八「確かに、昔の人は「死に一番近い日」と考えていて、それで厄祓いの為に南瓜やお汁粉を食べて栄養を取ったり、柚子湯に入って体を温めることで無病息災を祈ったんですよ」
悟「はぁー、それで南瓜食うのか」
杏「冬に南瓜食う日って他にも無かった?」
悟「ハロウィンだろ」
杏「あーそれ、なんかややこしくない?二回も南瓜の日あんのかよ」
空「ハロウィンは南瓜を食べる日じゃなくて、南瓜を飾るんだろ?」
杏「あ、そっか。でもどうせ中身くり抜いて食うじゃん」
悟「じゃあハロウィンはパンプキンで、冬至は南瓜って覚えろよ」
杏「良いそれ!冴えてる!」
空「つかハロウィンは冬じゃなくて秋だろ?」
悟「なぁ、なんか俺ら三人だけすっげぇ馬鹿な会話してないか?」
杏「うん、三人だけちょーレベル低いね」
三「今更だろ」
桃「こっちは一軍でそっちは二軍だから仕方無いよ。」
悟「なんだお前、相変わらず腹立つな」
空「それ、今更」
杏「死ね!」
八「まぁまぁ、今夜は美味しい南瓜の煮付けを作りましょうね」
空「まぢで!俺、八戒の南瓜の煮付けちょー好き!」
杏「んなこと言ったら私だって!八戒の南瓜の煮付けちょー好きだよ!」
悟「おい、お前が言うと下ネタに聞こえんだけど気のせいか」
桃「わざとです」
杏「わざとです」
悟「わざとかい!」
八「誰が南瓜の煮付けですか!」
杏「悟浄の南瓜の煮付けは今クラミジアだから食えねぇから」
悟「誰がクラミジアだ!なんの情報だそれ!」
杏「あ、違う、クラミジアじゃなくて………毛ジラミか」
悟「毛ジラミにもなってねぇよ!」
桃「クラミジアは口内感染しますけど、毛ジラミは口には感染しないから、良かったですね悟浄さん。・:+°」
悟「良くねーよ!違うっつってんだろ!」
杏「三蔵の南瓜の煮付けは、なんか…ベチャベチャしてて柔らか過ぎで…」
桃「南瓜の煮付けの柔らか過ぎるのは嫌だよね、噛みごたえしっかりくらいの、固いぐらいが丁度良い」
杏「そう、私もそう思う、だから駄目なんだよ三蔵の南瓜の煮付けはグチャグチャしてて…」
ガウン、ガウン、ガウン
杏「………ねぇ、当たった?当たってない今の?」
空「いや、当たったら死んでるから」
杏「本気で当てようとしてくんだよ、まぢ冗談通じねぇよ三蔵、これだから嫌なんだよ童貞は」
カチャ
三「何か言ったか?」
杏「言ってませんすんません銃口こめかみに当てるのやめてくらはい」
空「そういや三蔵って南瓜の煮付けにマヨネーズかけて食うよな」
悟「出たマヨラー」
杏「ねぇそれ作ってくれた人に失礼だよ」
三「俺が何をどう食おうとお前らに関係ねぇだろ」
杏「八戒優しいから黙ってるだけで絶対気分害してるって」
八「いえ、僕は良いんですよ、そもそも三蔵に味の良し悪しを判断してもらおうとは思ってませんから」
杏「ほらイヤミ、今のイヤミ」
悟「はっきり言うなよ…」
空「俺、怖いんですけど…」
桃「じゃあ最初からマヨネーズ入りの煮付けを作るっていうのはどうですか?」
八「………」
杏「イラっとしてるよ」
悟「お前!余計なこと言うんじゃねーよ!」
桃「あれ?駄目でした?」
杏「うん、桃はこういうの自覚ないからな」
桃「そうそう、自然と出ちゃうんで!」
空「タチ悪ぃ…」
三「おい、柚子は買ってあるのか?」
杏「あ、話そらした…」
八「あぁ、そういえば…柚子、買いに行かないといけませんね」
杏「柚子湯って良いよね、良い匂いがして大好き」
空「柚子湯に入ってる柚子って食っていいの?」
三「良いわけねぇだろ、食ったら柚子湯にならねぇ」
桃「………お風呂に入る順番が最後だったら良いんじゃないですか?」
悟「なんか、全員が浸かった湯に浮いてる柚子食うって嫌だな…」
桃「私は全然大丈夫ですけどね」
杏「変態だからね」
桃「そう!」
杏「私も、八戒の入った後の柚子なら食えるけどね、むしろ八戒の柚子湯を飲みたいよね」
八「………堂々巡りじゃないですか」
悟「なぁ、お前はそれなに、どうしても下ネタを言わなきゃ気がすまねぇのか?」
杏「テンドンって言ってくれ」
悟「テンドンじゃねぇよそれ、病気だよ」
杏「分かった、じゃあ一緒に入ろうよ、もう一緒に入ろうよ」
空「強引だな…」
杏「私と一緒にお湯浸かると水かさめっちゃ増すからな、湯がちょっとで良いから相当エコだぜ?」
八「それは…利点なんですか…?」
三「欠点だろ」
桃「じゃあ入りましょう!とは絶対ならないだろうしね」
杏「なんでよ!なんでなのよ!」
悟「水かさ増す以前に、お前が風呂ん中に居たら相当邪魔だろ」
杏「うるせぇんだよ、お前と一緒に入るなんて誰も言ってねぇだろうが、喋んな!」
悟「なんでだ!喋るわ!喋るからな!」
杏「おめぇと一緒に風呂入ったら性病伝染るだろうがボケが!泌尿器科行ってこいよ!」
悟「だからクラミジアでも毛ジラミでもねぇっつってんだろうが!」
桃「悟浄さん、泌尿器科の帰りに柚子買ってきて下さい」
空「あ、それ良いじゃん!悟浄!柚子頼むな!」
悟「頼まねぇよ!行かねぇからな!絶対行かねぇからな!」
杏「行かない行かない言っててもどうせ最後には行くんだからさ」
桃「拒むくだり、もうOKですから」
悟「やめろ!とんねるずの番組みたいなそのフリやめろ!」
三「ついでにマルボロとマヨネーズも買って来い」
八「あ、悟浄、保険証を忘れずに持って行かないといけませんよ」
悟「だから!泌尿器科には用ねぇんだよ!」
杏「いいからさっさと行って来いよ、性病治ったらちゃんと悟浄の柚子湯も飲んで上げるからさ」
桃「良かったですね悟浄さん!いやぁ今夜は長い夜になりそうだなぁ…good luck!」
悟「お前らを病院送りにしてやりてぇわ」 




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