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りゅうたつ注意←
｢で、どうしたの?｣
こんな時間に
もう世の中は、明かりも消えて
眠って静まって、幕は降りて
小さな機械の向こうの君は、ただ嗚咽をこぼしながら状況を説明しようと呼吸を繰り返す
『す、いませっ……ちょっと、』
｢うん、いいんだけどね…｣
鼻水をすする音が聞こえるから、泣いてることは分かるんだけどね
『…この前、…ネコ拾った、んです…』
"調子悪くて、病院連れてったら白血病だって言われて、長くないって言われてたんですけど……さっき、死んじゃって……すげー苦しそうで、すげー痛くて…我慢できなかったんです"
―すみません―
謝った君の柔らかい白さが胸に沁みた気がして
コツンと落ちた雫のカケラを拾って返そう
そのスコールに似た雨が降り止むように言葉をあげよう
｢逹瑯くんは、優しいね｣
『…はっ?』
｢逹瑯くんに拾われて幸せだったね。最期はちゃんと愛されて…｣
『…っ……』
｢大丈夫なんじゃないかな、幸せだったと思うよ｣
『は、い……』
スコールは止んだかな…
明日、目が覚めた時に君の気持ちが少しでも軽くなりますように
｢眠れる?｣
こんな小さな機械の向こうで頷いたようなぬくもりを感じたから
小さく笑っておやすみを落とす
明日、天気になりますように
