告白
2014年03月12日 (水) 23:03
今日、実はなあ、凄いことをしたんだ。普通なら考えられないことをな。信じられないかもしれないけど、クリリンに告白したんだ。なぜ急にそんなことをしようと思ったのか、説明していく。普通ならあり得ない。中3の時に1回嫌われているんだからな。しかもあいつには、好きな人がいるんだし、俺が告白できる状況とは言えない。普通なら諦めて、そういう考え自体を変えなければいけない筈だ。でも、どれだけ時間が経っても、好きだという気持ちは変わらなかった。俺の中で、クリリンだけは特別だったんだ。この際だから言うけど、今の今まで頭から離れなかった。どうしても諦めきれなかったのだ。それは、クリリンを思っていた自分とさよならするのが怖かったのだ。頭の中いっぱいに満たしていたものを手放して、空っぽになるのが怖かったんだ。俺、とっくに失恋していた。とっくの昔に失恋していたよ。それでも、離れられなかったんだ。でも、今年に入って、ふと思ったんだ。卒業する前に、クリリンにきちんと告白しようって。告白するのは、けじめをつけるためだ。ずっと好きだった人だから、自分の中でなんとなく終わらせるのは嫌だった。ちゃんと口にして、ちゃんと振られて、終わりにしようって決めたんだ。最高にストレートな告白をしよう。これは、失恋ショコラティエを見て、余計にそう思えてきた。第7話で、爽太も紗絵子さんに告白していたからな。あのシーンで、勇気を貰った。自分のこととして考えると、クリリンにちゃんと告白して、本人からはっきりと「嫌い」と言ってほしいと思うようになった。そう決めてから、実際どうやって告白するか参考にする為に、ドラマの告白シーンをYouTubeで何度も見た。実は、昨日寝る直前まで見ていた。只、爽太の台詞をそのまま言ったら絶対ばれるから、上手いこと自分の言葉で言うように気を付けるつもりだった。そして、今日こそはしようと思って、学校に着いたら、クリリンが来たのを確認してからすぐ普1にすっ飛んで行き、まずはゲットして、二人で話すつもりだった。ところが嫌なことに、朝電車が遅れていたのだ。学校に着いたのは8時36分頃。間もなく40分のチャイムが鳴る。しょうがないから諦めた。朝のうちにやっておきたかったんだけどなあ。そうすればすっきりとした1日になっただろうな。今日は卒業式練習だったんだが、何かが引っかかっている感じで、落ち着かなかった。放課後しかないと思った。今日やらないと、どんどん先延ばしになって、やらないまま卒業を迎えるということにもなり兼ねない。帰りのホームルームが終わった後普1に行ったら先生に不審に思われるかもしれないが、そんなことは言っていられなかった。別にばれたっていいんだ。卒業してしまえば先生たちは忘れてくれるだろう。そこで、ホームルームが終わるとすぐに普1の教室に向かった。そしたら、丁度クリリンは教室から出たところで、廊下でゲットした。そして、LL教室に連れていき、愈々伝え始めた。ところが、途中言葉に詰まりそうになった。言うことは考えてあったし、何回も自分で練習していた。それなのに、いざその場に立つと、めちゃめちゃ緊張して、「好き」という言葉が出ない。何度も言葉に詰まり、半分吃音になりながら何とか言えた。もしかしたらその声は震えていたかもしれない。クリリンは、「そんなのとっくに知っていたよ」という感じだった。まあそれはそうだよな。何回もそういうオーラを出してきたからな。クリリンは俺の言葉に対して、YesもNoも言わなかった。まあ、それが一番いいのかもしれない。「クリリンの幸せを祈っているよ。元気でいてね。」と言ったのに対し、「ありがとう。」と言ってくれた。伝えることは全て伝え、自分の教室に戻った時、息切れが超やばかった。告白する時より、した後に心臓がばくばく鳴っていた。「好き」と口に出して言えたことに自分でもびっくりしていたのかもしれない。ちゃんと伝えられたんだし、思い残すことはないよ。実際俺が言ったことにより、クリリンがどういう気持ちになったかはわからない。余計に嫌いになったのか、そのことにより部活に集中できなくなってしまったのか、その後の様子は見ていないからわからない。でも、俺は充分考えたし、今日も慎重にやったから、たぶんそこまで嫌な気持ちにはさせていないと思う。今回きちんと告白して、自分の思っていることを相手に伝えることって、凄く大事なことだと思った。言葉で伝えられるようになれば、何かの行動で誤解を招いたりすることは少なくなると思う。こんなにも大事なことだったんだな。今日こうして伝えられて、本当に良かった。
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