「君は、後悔してないのですか?この世界に足を踏み入れてしまったことに。」
いつの間にか綱吉の執務室に居座るようになった骸はお気に入りのソファーに横たわりながらそう問いかけてきた。
一瞬、何の事か分らなかった綱吉は大きな瞳を二度瞬かせてからああ、と理解したように頷いた。
「後悔なんてないよ、今の生活はすごく充実してる。」
本当に幸せそうに微笑む綱吉に骸は流されそうになったが、その裏の本音をため引き下がりはしなかった。
「昔はなりたくないと逃げ出していたくせに」
意地悪く笑み言う骸に綱吉は悪戯をした子供を諭すかのような表情をした。
その表情が癇に障ったのか骸は眉間に皺を寄せ不機嫌を露にするが綱吉は気にせず言葉を紡ぐ。
「昔は子供だったんだよ、」